2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノレセプターを用いるbisphenol Aの生体試料逐次計測用センサーの開発
Project/Area Number |
18550132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
久保 いづみ 創価大学, 工学部, 教授 (40214986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金松 知幸 創価大学, 工学部, 教授 (30104201)
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Keywords | bisphenol A / Molecular Inprinting / ナノレセプター / 電気化学測定 / カラム / サイクリックボルタンメトリー |
Research Abstract |
ナノレセプターと電気化学測定を組み合わせることで、既知の濃度のbisphenol A(BPA)の検出を行った。ナノレセプターは4-vinyl pyridineを機能性モノマー、EDMAを架橋モノマーとして分子鋳型法(Molecular Imprinting)により熱重合して調製し、吸着性は検討を重ね、90%以上の非常に高いBPAの吸着・溶離能が確認されている。また、検出方法は、溶離溶媒として使用した60w%アセトニトリル溶液でのBPAのサイクリックボルタンメトリー(CV)法による、電気化学測定での検討を行った。電気化学測定をおこなう際は、60w%アセトニトリルのイオン強度を高めるための支持電解質を加え、BPAの電気化学的反応を行った。BPAセンサーによる測定方法は、まずナノレセプターをつめた簡易カラムを製作し、そこに0.05mM BPA溶液を送液することで、ナノレセプターにBPAを吸着させ、次に溶離溶媒を流すことでナノレセプターからBPAを溶離させた。この手順で使用した液量は全て1mLで行った。二段階目として、その溶離液を、1mLを電気化学測定しBPAの検出を行った。 ナノレセプターの吸着性の検討は前期に検討を重ね、吸着させたBPAのほぼ9割以上の回収が確認できている。BPAの電気化学測定に関しては電解質を加えていない60w%アセトニトリル中では、0.02mM以下の低濃度のBPAの電気化学的な反応を確認することはできなかった。そのため支持電解質を加えた結果、低濃度でのピーク電流値を得ることができ、BPAセンサーでの電気化学反応による検出の可能性を見出すことができた。0.05mM BPAを実際に簡易カフムで分離し、その後、吸着させた液と溶離させた液のCVから、溶離させたBPAは0.6〜0.7VにBPAの電気化学的な反応が認められた。この結果より、ナノレセプターと電気化学測定を組み合わせたBPAセンサー構築を行えることが示された。
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Research Products
(5 results)