2007 Fiscal Year Annual Research Report
核酸のインターナルダイナミクスを鋭敏に捕えるスピンラベル化核酸の開発と応用
Project/Area Number |
18550152
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
麻生 真理子 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 助教 (30201891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末宗 洋 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20095897)
片山 勉 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70264059)
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Keywords | スピンラベル / ESR / DNA / ダイナミクス |
Research Abstract |
・N-tert-ブチルアミノキシル基を2位導入した2'-デオキシアデノシン誘導体1を導入したオリゴデオキシヌクレオチド(ODN)15-mer及び18-merの合成を行い、一本鎖、二重鎖のESRスペクトルを測定した。運動性の評価には2Azz値、低磁場側及び中央ピークの高さの比(h+/h_0値)で評価した。一本鎖から二重鎖による構造変化で、2Azz値:の増加、h+/h_0値の減少が見られ、15-mer及び18-merとも運動性の低下が評価できた。また25度と10度では一本鎖では2Azz値、h+/h_0値が同じであったのに対し、二重鎖の場合、2Azz値、h+/h_0値が異なり、温度が運動性により大きな影響を与えていることが示唆された。 ・化合物1と2つの水素結合形成可能なTをマッチ、A、C、Gをミスマッチとし、1を導入した15-merの二重鎖を用いて、ミスマッチがESRスペクトルに与える影響を検討した。測定は10、25、40、及び50度で行った。25度で測定したスペクトルのピーク高さはTm値から予想される二重鎖の安定性と相関を示した。 ・DNA二重鎖の一本鎖開裂のモデルとして、ATを含む領域にミスマッチを1つ、2つ、3つ含む二重鎖のESRを様々な温度で測定した。ミスマッチが多いほどピーク高さが大きくなり、二重鎖の運動性が大きいことを示した。いずれの場合も温度上昇に伴う自由度の上昇が確認された。この結果から、DNA二重鎖の一本鎖開裂をモニターできる可能性が示された。
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Research Products
(2 results)