2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヘムオキシゲナーゼの酵素化学的検討とヘム分解系マシーナリーへの展開
Project/Area Number |
18550153
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 寛 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (70309748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 卓生 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (60251394)
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Keywords | 酵素反応 / 蛋白質 / ヘムオキシゲナーゼ / シトクロムP450還元酵素 / 熱測定 / 電子顕微鏡 / 構造解析 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
ヘム分解の初期段階において、NADPH-シトクロムP450還元酵素(CPR)からヘムオキシゲナーゼ(HO)へ電子が供与されるが、この過程はタンパク質問相互作用の観点からも興味深く、我々はこれまで誘導型アイソザイムHO-1とCPRとの結合様式を解析してきた。構成型アイソザイムHO-2とCPRの相互作用を表面プラズモン共鳴(SPR)法により解析し、基質ヘムおよびNADP(H)が両酵素の相互作用に与える影響を検討した。可溶性ラットHO-2と可溶性ラットCPRをそれぞれ大腸菌中で過剰発現させ、各種クロマトグラフィーによって精製した。精製したアポ型HO-2に過剰のヘムを添加し、ゲルろ過によってホロ型HO-2を単離した。CPRをSPR装置のセンサーチップ上に固定化し、溶液中のアポ型またはホロ型HO-2との結合を観測した。さらに、溶液中にNADP(H)を添加し、その影響を調べた。ただし、ヘム分解を防ぐため、酸化型のNADP^+を用いた。ヘムの影響を調べるため、アポ型およびホロ型HO-2とCPRとの相互作用を測定したところ、アポ型は結合せず、ホロ型のみCPRと結合した。これより、CPRはホロ型HO-2を認識して結合することが示唆された。また、ホロ型HO-2とCPRの結合親和性は、NADP^+の添加により増強された。これより、CPRはNADP^+との結合によって、ホロ型HO-2に対してより親和性の高いコンホメーションに変化することが示唆された。
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Research Products
(16 results)