2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質局在化コンジュゲートsiRNAによる遺伝子発現制御
Project/Area Number |
18550158
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
藤井 政幸 Kinki University, 産業理工学部, 教授 (60199297)
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Keywords | 合成化学 / ナノバイオ / 核酸 / 遺伝子医薬 / 医薬化学 |
Research Abstract |
1. 当グループが開発した固相フラグメント縮合法を応用して、センス鎖およびアンチセンス鎖の5'-末端にHIV-1Revタンパク質由来核外輸送シグナルペプチドおよびTF3A由来核外輸送シグナルペプチドをコンジュゲートしたsiRNAを合成することに成功した。 2. 合成したコンジュゲートsiRNAの細胞膜透過性,分解酵素耐性を従来のRNAi法と比較したところ、分解酵素耐性においては著しい向上が見られた。細胞膜透過性については細胞導入剤を用いない場合には従来法と同様に細胞膜透過性は見られなかった。 3. 合成したコンジュゲートsiRNAを用いてヒト慢性骨髄性白血病細胞に発現するbcr/abl (P210)遺伝子mRNAを標的としてノックダウン効果を評価したところ、従来法では60%程度の効果しか見られなかったが、本方法では最高95%の効率で遺伝子発現を抑制することに成功した。 4. 固相フラグメント縮合法により5'-末端にHIV-1Tatタンパク質由来核局在化シグナルペプチドをコンジュゲートしたアンチジーンオリゴヌクレオチドを合成することに成功した。 5. 合成したコンジュゲートアンチジーンオリゴヌクレオチドを用いてヒト慢性骨髄性白血病細胞に発現するbcr/abl (P210)遺伝子DNAを標的としてノックダウン効果を評価したところ、従来法と同様に顕著な遺伝子発現抑制効果は見られなかった。
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