2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子認識光固定法を利用した生体分子型アクチュエーターの創製
Project/Area Number |
18550163
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Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
Principal Investigator |
渡邊 修 Toyota Central R&D Lab., Inc., 材料分野・環境材料研究部・有機材料研究室, 室長 主席研究員 (20374085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井川 泰爾 株式会社豊田中央研究所, 材料分野・環境材料研究部・有機材料研究室, 研究員 (20394786)
塩澤 真人 株式会社豊田中央研究所, 材料分野・電池材料研究部・二次電池第3研究室, 研究員 (20394851)
星野 文彦 株式会社豊田中央研究所, 材料分野・環境材料研究部・有機材料研究室, 研究員 (60394730)
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Keywords | アクチン / ミオシン / アクチュエーター / 配向 / 配列 / 固定 / 光 |
Research Abstract |
1.F-アクチンの配向・固定化ならびに固定化表面でのミオシンの運動観察(1)F-アクチンフィラメントの超遠心分離による精製法を確立した.これによりディップ法によるアゾポリマー上へのF-アクチンの配向吸着を良好な再現性で行うことが可能となった.(2)アゾポリマー上に光固定したキャップタンパク質(ゲルゾリン)の濃度に応じてF-アクチンの数が増加すること,ディップ法でせん断方向に配列した状態で変化する様子を蛍光顕微鏡で捉えることができた.非特異吸着ではないゲルゾリンによる反応であることが検証された.(3)配列したアクチンをさらに光固定を行うことによりさらに光照射を行うことでアゾポリマー上へ安定的に固定できることを見出した. 2.ミオシンの配向 固定化ならびに固定化表面でのアクチンの運動観察(1)アゾポリマーにカルボキシル基,アミド基,アルキル基,アミノ基,PEG鎖を導入した共重合体をミオシン固定化用基板として検討を行った.カルボキシル基を導入した基板にミオシンを固定するとアクチンフィラメントの運動が高効率に生じることを見出した(2)アゾポリマに格子構造を作製することでミオシンの運動方向を溝方向に沿った方向に制御できることを見出した.(Fアクチンの運動が平行方向で優勢になることを確認) .また,生体分子モータをミオシンからヘビーメロミオシン(HMM)に変更し,アクチンの運動速度が8nm/sまで向上することを確認した.アゾポリマにPEG鎖を導入することでアクチンの運動速度がさらに10%程度向上することを確認した.(3)運動性の高ヘビーメロミオシンを活用するため液体窒素による運搬,保存が重要であることを確認した.
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