2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子電線への応用を目指した非共有結合型π共役高分子組織体の構築
Project/Area Number |
18550165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山口 勲 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (00272708)
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Keywords | π共役ゲスト分子 / シクロデキストリン / ドナー / アクセプター / π共役包接組織体 / π共役系の拡大 |
Research Abstract |
p-フェニレンジアミンと2倍モルの2-フルフラール(Fur-CHO)あるいは2-ピリジンカルボキシアルデヒド(Py-CHO)との縮合反応により、それぞれFur-CH=N-C_6H_4-N=CH-Fur : D-π-D (D:ドナー)型とPy-CH=N-C_6H_4-N=CH-Py : A-π-A (A:アクセプター)型のπ共役ゲスト分子を合成した。 これらのD-π-D、A-π-A型π共役ゲスト分子のN, N-ジメチルホルムアミド溶液とγ-シクロデキストリン(γ-CD)水溶液を混合撹拝することにより、沈殿物としてπ共役高分子組織体(1)が得られた。^1H NMR測定により、1はD-π-D、A-π-Aとγ-CDをほぼ1:1:1から成る組成をもつ組織体であることが分かった。また、粉末X線回折、固体状態での^<13>C NMR、示差走査熱量分析測定により、1のゲスト分子がγ-CDの空孔内に包接していることを確認した。さらに、1の吸収スペクトルは、ゲスト分子のそれよりも長波長に観測されたことから、π共役系が拡大していることがわかった。
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