2007 Fiscal Year Annual Research Report
動力学的相互作用を付加したスピンクロスオーバー錯体で創製される新規液晶
Project/Area Number |
18550167
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 米蔵 Kyushu University, 理学研究院, 教授 (30037262)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
速水 真也 広島大学, 理学部, 准教授 (30321912)
日高 昌則 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (50037298)
|
Keywords | 液晶 / スピンクロスオーバー錯体 |
Research Abstract |
[Fe(3Cn-L)_2(NCS)_2](3Cn-Lはアニリン誘導体とピリジン-2-カルボキシアルデヒドから合成されるシッフ塩基)を合成した。一連の錯体は脂肪酸のメチル鎖の長さを変えた錯体である。合成した錯体の同定および、磁化率、DTA、Mossbauerスペクトル、Polarized optical microscopy、化学構造の計算を行った。n=4からn=8の錯体は液晶性を示す。n=1-9までの錯体はスピンクロスオーバの性質と光駆動スピンクロスオーバも示す。そのため、n=4からn=8までの錯体は多機能を示す物質が開発されたことになる。 [Co(C5C12C10-terpy)_2](BF_4)_2が合成された。C5C12C10-terpyは288K以上で液晶であるが、液晶になるとともに、スピン転移を起こす。液晶転移とスピン転移が同時に起こる系となった。 [Fe(1C16-0-bzimpy)_2](BF_4)_2と[Fe(2C16-0-bzimpy)_2](BF_4)_21C16-0bzimpyは2、6-bis(benzimidazol-2'-yl)-4-hexadecyloxypyridine、2C16-0-bzimpyは2、6-bis(N-hexadecylbenzimidazol-2'-yl)pyridineである。前者はスピンクロスオーバ、光駆動型スピン転移、液晶の多機能を示すが、後者は低スピン化合物で液晶性を有していた。
|