2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機-無機ナノハイブリッドにおける高効率りん光発光機構の解明と発光素子への応用
Project/Area Number |
18550168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
江良 正直 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (30191927)
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Keywords | ナノ材料 / 電子、電気材料 / 電子デバイス、機器 / 半導体物性 / 有機-無機ナノハイブリッド |
Research Abstract |
1)共蒸着による種々の金属ハライドを分散させた有機-無機ナノハイブリッド薄膜の作製 有機半導体4,4'-N,N'-ジカルバゾール ジフェニル(CBP)とEuI_2,CeI_3,CeBr_3,CeF_3,TbI_3,PbI_2とを重量比3:1二元共蒸着することにより、均質な薄膜をえることができた。これらの薄膜の電子顕微鏡観察から、CBPを媒体として半径数nm〜数十nmの金属ハライド微粒子が分散した有機-無機ナノハイブリッドが形成されていることが明らかとなった。 2)有機-無機ナノハイブリッド薄膜の発光特性 いずれのナノハイブリッド薄膜においても、CBPからの蛍光が観測されCBPからのりん光や無機ナノ粒子からの発光は観測されなかった。 3)有機-無機ナノハイブリッド薄膜を発光層とした有機EL素子の特性 有機-無機ナノハイブリッド薄膜を発光層としてITO/ジアミン誘導体(TPD)/有機-無機ナノハイブリッド/バソクプロイン/アルミキノリノール錯体(Alq3)/AILiの有機EL素子を作製し、その素子特性を評価した。EuI2を用いた場合にはEu2+の5d-4f遷移に起因した発光が観測されたが、その他の金属を用いた場合には、CBPのりん光スペクトルと一致したELスペクトルが観測された。また、ELの過渡応答から、その発光寿命は19μsecと非常に長いことがわかった。以上のことから、これらのナノハイプリットからの発光はCBPのりん光に起因したものであることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)