2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機スピントロニクスを目指したナノ蛍結晶デバイスの作製と評価
Project/Area Number |
18550172
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
長谷川 裕之 National Institute of Information and Communications Technology, 第一研究部門未来ICT研究センター・ナノICTグループ, 特別研究員 (10399537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 真生 東京大学, 物性研究所, 助教 (80376649)
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Keywords | 有機導体 / ナノワイヤ / 電解結晶成長 / ナノ電解法 / 磁場効果 |
Research Abstract |
本年度は、・材料設計と合成、・電極基板の作製、・ナノ電解法によるナノワイヤの作製、・ナノワイヤの電子特性評価・磁場中での特性測定について実験を行った。 ・材料設計と合成 昨年度に続き、比較実験用の局在スピンを持たないジシアノコバルト(III)フタロシアニン、および局在スピンを有するジシアノ鉄(III)フタロシアニンについて合成を行った。 ・電極基板の作製 昨年同様、ボトムゲート構造の電極基板の作製を行った。基板にはN型、P型の酸化膜付きシリコンウエハーを用いた。当初は微細化を行う予定であったが、下記の磁場効果の確認を行う必要が生じたため、5μmギャップのものを中心に作製した。 ・ナノ電解法によるナノ単結晶作製 ナノ電解セルを用いた交流による電解で、上記基板上の2つの電極の間にナノワイヤを選択的に橋渡し形成させた。局在スピンを持つナノワイヤの作製については昨年得られた手掛かりを基に作製を行った。作製後は走査型電子顕微鏡(SEM)によって架橋形成されていることを確認した。 ・磁場中での特性評価 昨年度開発した強磁場中で測定するための機構を用いた。まず最初に、昨年度得られた光学応答の結果について再度評価を行ったところ、シリコン基板に由来する効果であるとの結果が得られた。一方、電流-電圧特性の磁場効果について測定実験を行った。今年度は比較対象実験として局在スピンを持たないナノワイヤを作製した基板について測定を行った。
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