2006 Fiscal Year Annual Research Report
実用触媒モデルとしての高指数白金単結晶表面における一酸化炭素の吸着と電極酸化挙動
Project/Area Number |
18550176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
犬飼 潤治 山梨大学, クリーンエネルギー研究センター, 淮教授 (70245611)
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Keywords | 白金単結晶 / 高指数面 / 一酸化炭素 / 電気化学的反応 |
Research Abstract |
実用触媒モデルとしてのステップおよびキンクを有する高指数白金単結晶表面を調製するために、まず、白金ワイヤーを水素炎中で溶解し直径約2mmの白金単結晶球を作成した。この白金単結晶のX線回折パターンより角度を割り出し、Pt(111)面および(111)面にステップおよびキンクを持つ表面を切り出した。この表面をダイヤモンドペーストで研磨し、水素炎中でアニールを行うことにより、表面の清浄化および平坦化を行った。単結晶表面の構造の確認は、硫酸および過塩素酸中における電流一電位測定により行った。その結果、Pt(111)平滑表面に(111)ステップおよびキンクを持つ表面が構築できたことを確認できた。一酸化炭素の吸着は、溶液中に一酸化炭素気体をバブリングすることにより、浸漬した白金表面上に一酸化炭素を飽和吸着量だけ吸着することが可能となった。Pt(111)表面およびPt(111)表面上に吸着した一酸化炭素の構造は、電気化学走査型トンネル顕微鏡によっても観察された。一酸化炭素の電気化学的酸化挙動は、電流一電位曲線や電流一時間曲線を測定することにより測定した。表面における一酸化酸素の酸化は表面構造に強く依存すると共に、溶液中における一酸化炭素の濃度にも依存することがわかった。現在は、表面における反応性の違いを、表面構造を系統的に変化させて測定すると共に、電気化学走査型トンネル顕微鏡や赤外反射測定を行うことによって、原子・分子レベルで明らかにすることを目標として実験を行っている。
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