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2006 Fiscal Year Annual Research Report

軟X線定在波を用いた磁気円二色性による磁性多層膜界面の評価

Research Project

Project/Area Number 18560003
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

柳原 美廣  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40174552)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北上 修  東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (70250834)
江島 丈雄  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (80261478)
羽多野 忠  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90302223)
Keywords応用物性 / 磁性多層膜 / 界面 / X線磁気円二色性 / X線定在波 / 反強磁性結合 / 磁気モーメント / 非破壊評価
Research Abstract

Fe/Si磁性多層膜は、厚さ1nmほどの拡散層があるにもかかわらず、反強磁性層間結合が強く現れる系として注目されている。しかし、そのメカニズムについてはまだ決着が付いていない。本研究で準備した試料は、定在波生成のためのW/B_4C多層膜の上にFe/Si/Fe三層膜をマグネトロンスパッタで蒸着したものである。層間結合を変化させるため、試料ごとにSi層の厚さを変えた。また、それらの磁気特性は予め磁力計等で評価しておいた。軟X線定在波を利用した内殻吸収磁気円二色性(MCD)測定は、円偏光放射光を用いた全光電子収量法でFe L吸収端近傍において行った。定在波の位相を一定にして解析するため、散乱ベクトルを変数にしたMCDスペクトルについて、磁気総和側を用いてスピン、軌道の各磁気モーメントを計算した。これより、界面近傍のFe 3d電子の磁気的状態を深さ分割して決定した。一方、同じ試料について従来から実施している軟X線発光分光により界面拡散層の化学結合状態を評価した。これらの結果を比較することにより、Fe/Si多層膜の拡散層では、強磁性であるFe_3Si層の中で軌道磁気モーメントが増大していることを確かめた。また、とりわけ反強磁性結合した試料では、Fe_3Si層のより内側の(非磁性であるFeSi_2に近い)領域で磁気モーメントが増大していることを初めて見出した。これらの結果は、量子波干渉モデルも含めてFe/Si多層膜に現れる強い反強磁性結合の起源を議論する上で、重要な知見である。また、定在波を用いた軟X線MCD測定は、磁性多層膜界面の磁性状態を非破壊で深さ分析するのに有用な方法であることも実証した。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Soft X-ray MCD Studies on Interfaces in Fe/Si Multilayers2006

    • Author(s)
      Masaki Sugawara
    • Journal Title

      KEK Proceedings 3

      Pages: 48-52

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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