2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
矢口 博久 千葉大学, 工学部, 教授 (30134844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 陽子 千葉大学, 工学部, 助手 (40436340)
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Keywords | 薄明視 / 色再現 / 色の見え |
Research Abstract |
本研究は薄明視環境の色の見えを再現する画像システムの構築を目的とした。画像入力機器としてデジタルカメラを用い、画像の出力はCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等のソフトコピーの他、プリント画像等のハードコピーも含めたあらゆる表示形態に対応できるようにする。 我々はこれまでの研究で,0.01から1,000lxの暗所視,薄明視,明所視における照度レベルの色の見えの測定を行い,任意の照度レベルにおける色の見えを明所視レベルでの色に置き換えるためのデータを収集した。また,このデータをもとに,薄明視の色の見えモデルを提案した。今年度は、このモデルが実際に低照度下で観察される色の見えに合致しているかどうかの検証を行い,モデルの有効性を確認した。実験は,錐体刺激値,桿体刺激値の既知のサンプル画像を任意の照度下に置き,モデルによるシミュレーション画像を明所におけるCRT画面に呈示し,画像の見えの一致度を調査した。 画像入力機器による錐体応答、桿体応答の獲得方法を提案した。市販のデジタルカメラなど現行の画像入力機器を用いた場合,その出力から錐体,桿体刺激値を推定する。カラーチャート等を用い,数百枚のカラーサンプルについて,画像入力機器の出力信号と測色値の解析を行い,推定アルゴリズムを作成した。薄明視の人間の色弁別閾値を考慮して,色差ΔE*<3の精度を目標とし、これを実現した。 再現画像を提示するためのディスプレイの測色的キャリブレーションにより,ディスプレイにこの測色値を提示するための機器に依存した信号を送ることができる。ディスプレイとしてCRTを用いた。今年度、以上の研究により、本研究の目的とするイメージングシステムの骨組みを作ることができた。
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