2007 Fiscal Year Annual Research Report
近-遠赤外二重共鳴1次元フォトニック結晶による高輝度テラヘルツ光源の開発
Project/Area Number |
18560036
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
鶴町 徳昭 Kagawa University, 工学部, 准教授 (50372719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柴 俊 香川大学, 工学部, 教授 (80314904)
伊藤 寛 香川大学, 工学部, 教授 (60112249)
萩行 正憲 大阪大学, レーザーエネルギー研究センター, 教授 (10144429)
高橋 悟 香川大学, 工学部, 准教授 (50297579)
|
Keywords | テラヘルツ / フォトニック結晶 / 非線形光学効果 / 超高速現像 |
Research Abstract |
本研究の目的は1次元フォトニック結晶構造を利用してテラヘルツ光発生の増強を行い、高輝度のテラヘルツ光源の開発につなげるというものである。今年度はこの目的を踏まえて以下に示すようないくつかの要素技術の構築と簡単な実証実験を行った。 1.フェムト秒パルスレーザー励起テラヘルツ時間領域分光光度計の改良 今年度は昨年度構築したフェムト秒パルスレーザー励起のテラヘルツ時間領域分光系の改良を行い、昨年度の3桁を超える5桁のダイナミックレンジが実現できた。 2.GaNAs超格子構造の光学特性 新規のテラヘルツ発生用光伝導スイッチ用材料の探索の意味も込めてGaNAs系量子構造に着目した。 テラヘルツ特性の研究にいたる前に通常の光学特性を調査した。 3.スピンコート法による近赤外域有機高分子反射防止膜の作製 昨年度のテラヘルツ発生実験の際に、フォトニック結晶を構成するポリマーと空気層の界面における入射光の反射による励起光強度の減少という問題を解決するため、近赤外域の反射防止膜を作製した。材料として有機高分子膜を用い、成膜はスピンコート法により行なった。この手法はいわば近赤外域のフォトニック構造を付与したことに相当し、当初の目的の二重共鳴1次元フォトニック結晶作製の予備実験ともなった。 4.非線形光学媒質を含むテラヘルツ帯域1次元フォトニック結晶によるテラヘルツ波発生の増強 テラヘルツ域共振器型1次元フォトニック結晶中のZnTeからのテラヘルツ発生実験を行い、テラヘルツ光発生の増強実験を行った。この際、2で述べた反射防止処理を施すことで、裸のZnTe結晶を超えるテラヘルツ光の発生に成功した。増強度は数倍程度とまだ小さいもののテラヘルツ光の増強を実現することに成功した。
|
Research Products
(13 results)
-
-
[Journal Article] "GaNAs/GaAs multiple quantum well grown by modulated N radical beam sequence of RF-MBE:effect of growth interruption"2007
Author(s)
K.. Fujii, K. Takao, T. Kumamoto, M. Kakino, N. Tsurumachi, H. Miyagawa, R. Ueji, H. Itoh, S. Nakanishi, H. Akiyama, S. Koshiba
-
Journal Title
J.Cryst.Growth 301-302
Pages: 583-587
Peer Reviewed
-
[Presentation] "GaNAs/GaAs MQWの井戸幅が光学特性に及ぼす影響"2008
Author(s)
出口 裕一, 藤井 健輔, 中瀬 大介, 小田 祐一, 熊本 玄昭, 平島 知彦, 鶴町 徳昭, 伊藤 寛, 中西 俊介, 秋山 英文, 小柴 俊
Organizer
応用物理学会
Place of Presentation
日本大学(船橋)
Year and Date
2008-03-28
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] "GaNAs/GaAs超格子構造の光学特性及び構造に成長条件が及ぼす影響"2007
Author(s)
中瀬 大介, 藤井 健輔, 岩田 祐一, 熊本 玄昭, 出口 裕一, 平島 知彦, 宮川 勇人, 鶴町 徳昭, 伊藤 寛, 中西 俊介, 小柴 俊
Organizer
日本物理学会・応用物理学会中四国支部大会
Place of Presentation
岡山大学(岡山)
Year and Date
2007-08-04
-
-
-