2007 Fiscal Year Annual Research Report
薄片端面鏡固体レーザの非線形物理と応用技術に関する研究
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18560038
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
大塚 建樹 Tokai University, 情報理工学部, 教授 (60266369)
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| Keywords | LD励起薄片固体レーザ / 発振パターン形成 / スペックル・モード発振 / インス・ガウスモード / 微粒セラミックレーザ / 単一周波数発振 / 3点振動計測 / 多粒子系ブラウン運動 |
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| Research Abstract |
1.LD励起薄片固体レーザにおけるパターン形成 薄片マイクロチップ固体レーザでの発振パターンの形成を、LD励起ビームの集光条件を変化させ実験的に追求した。特に、通常の光学研磨で反射端面に存在する凹凸の発振パターン形成へ及ぼす影響およびセラミック・レーザにおけるグレインサイズのモード形成への影響を明らかにした。Nd:GdVO_4レーザ:端面凹凸の影響が顕在化し、励起ビーム径の増大と共に、表面凹凸の相関長に比べて大きな励起径において、前年度発見した「局在モード」の複合体から単一周波数「スペックル・モー・ド」への遷移を観測した。付随した動的効果として、直交偏光モード発振およびモード間の協働カオス同期現象を見出し、理論的に解明した。電子ビーム露光により加工した、周期的凹凸を有する反射端面を装着した薄片レーザでのパターン形成の実験に着手した。また、インス・ガウスモード群の単一周波数発振および新規光ボルテックスレーザビームの生成を達成した。セラミック・レーザ:大出力固体レーザとして注目を集めているNd:YAGセラミック・レーザの結晶粒界に起因する、発振パターンの「局在モード」への分裂をグレイン・サイズより十分大きな発振径を有するインス・ガウスモードの選択発振により抑圧した。また、グレイン・サイズが1ミクロン程度の微粒セラミックレーザでは、粒界での熱応力緩和により、熱複屈折効果が低減され、単一周波数・直線偏光TEM_<00>モード発振が起こることを初めて指摘した。
2.LD励起自己混合薄片固体レーザ計測技術 薄片Nd:GdVO_4レーザ、TeO_2結晶と水晶発振器より構築した超高安定な光周波数シフターを用いて、自己混合レーザ計測の高性能化を進め、以下の成果が得られた。 実時間振動計測:自主開発したキャリア周波数多重方式により、1 nm振動の3点同時実時間計測を達成した。 流体・粒子計測:液体に分散した極微量ナノ粒子をトレーザーとし、細管中の流体の速度み布・動粘度の実時間計測を達成し、更に流れ中の微粒子の超高感度検出(262nm粒子で、0.05ppmの微量分析)に成功した。暗号としての可能性を検討するため、多数のブラウン粒子の運動を囲検波器により捉えた。粒子群を捉えるレーザビーム領域(視野)に依存して、平均自乗変位がEinstein拡散則から乖離することを見出し、現在、解析を進めている。
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