2006 Fiscal Year Annual Research Report
半導体ガスセンサーの動的応答機構の解明と臭い識別モデルの構築
Project/Area Number |
18560048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
藤本 晶 和歌山工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (10238610)
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Keywords | ガスセンサー / 計測工学 |
Research Abstract |
半導体ガスセンサーのガス選択性の向上を目指して、ガスセンサーの表面での反応の計算機シミュレーションを行った。またガスセンサーのヒーターを変調した際の過渡応答を推定するための過渡応答モデルを構築した。さらに複数の混合ガスや、種々の雰囲気に対するガスセンサーの応答も調べた。 計算機シミュレーションにおいては、ガスセンサーの構成材料であるSnO_2クラスターを計算機上で作成した。分子軌道計算により作成したクラスター表面と種々の臭い分子との相互作用のシミュレーションを行い、種々の臭い物質の吸着の様子を調べると共に、ガスセンサーの応答との関連を調べた。 またガスセンサーのヒーター電流を変化させた際のセンサーの応答を予測するために、ガスセンサーの過渡応答モデルを構築した。構築したモデルはガスセンサー内の熱伝導過程、ガスセンサー表面での反応過程、およびセンサー表面付近でのガスの拡散過程から成っており、このモデルから算出したインパルス入力に対するガスセンサーの応答波形は、実験で得られた波形と良く一致した。 また種々の混合ガスに対するガスセンサーの応答を調べ、混合ガスを構成する個々のガスの濃度がセンサーの応答に与える影響を調べ、センサーの応答から個々のガスの種類や濃度の特定を試みた。さらに種々の消臭方法により、アンモニア等の臭いを減臭した際のガス濃度の変化を、ガスセンサーを用いて測定し、ガスセンサーの臭いセンサーとしての可能性も調べた。
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Research Products
(4 results)