2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560057
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
長谷 隆 Shizuoka University, 工学部, 教授 (40122717)
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Keywords | 交通 / 輸送 / カオス / シミュレーション |
Research Abstract |
交通機関の到着時刻と乗車乗客数と待機乗客数変動の挙動をモデル化し,それを実際の交通輸送のシミュレーションに応用した。交通輸送システムにおける交通輸送量と到着時刻の関係を明らかにする非線形写像モデルを開発した。本年度の研究実績は以下のとおりである。 電車(循環交通機関)の乗客輸送モデルを作成した。我々が開発した循環バス輸送の基本モデルを,乗車可能数(積載限度)を考慮した循環交通機関(電車、シャトルバス、フェリー)モデルに拡張した。乗車限度人数、スピードアップと電車時間間隔の間の関係を明らかにした。最適な乗車数と電車時間間隔を決定するシミュレーションモデルを開発した。特に電車時間間隔と乗客数および待機乗客数とを予測する最適なモデルを構築した。さらに開発した決定論的モデルをターミナル駅(基地)に待機する乗客(貨物)の変動を考慮した確率モデルに拡張した。この結果,電車を定刻で運行できるスピードアップ限界が存在することを明らかにした。またスピードアップと定刻運転の関係図を導出した。フェリーボートの乗客輸送モデルを非線形写像で作成した。この非線形写像を用いてフェリーの到着時刻と乗客数を計算し,到着時刻変動と乗客変動の関係を明らかにした。この結果,到着時刻と乗客数は周期的あるいは不規則的に変化することを見出した。さらに乗客変動と到着時刻変動にカオスが出現する条件を導出した。フェリー運行の最適な時間スケジュールを明らかにした。
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