2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560063
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
森 正武 Tokyo Denki University, 理工学部, 教授 (20010936)
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Keywords | 二重指数変換 / 二重指数公式 / DE変換 / DE公式 / Sinc法 / Galerkin法 / collocation法 / 特異摂動 |
Research Abstract |
二重指数公式は解析関数の定積分を効率よく計算することを目的に1974年に高橋秀俊と研究代表者森によって提案されたもので,現在では科学技術のさまざまな分野で使われるようになっている.この公式を導く基本を成しているものが二重指数変換である.われわれはこれまでの研究で,この二重指数変換をいわゆるSinc関数と結びつけることによって,定積分以外のいくつかの数値計算アルゴリズムに対する強力な計算法を導くことに成功した.このような計算法をDE-Sinc法と呼ぶ.そこで本研究では,この結果をさらに拡張して,DE-Sinc法をGalerkin法あるいはcollocation法と結合し,常微分方程式のさまざまな初期値問題および境界値問題に対する高精度の計算法を導出することを目指した.その目的に沿って研究を行った結果,2階常微分方程式の境界値問題に対するGreen関数の方法,4階常微分方程式の境界値問題に対するGalerkin法およびcollocation法,あるいは微分・代数方程式に対する新しい数値解法として高精度な解を与えるアルゴリズムを導くことに成功した.本年度は,これらの問題に対する方法を数値解を求めにくい問題に適用し,弱い特異核をもつVolterra型積分方程式の数値解法および2階特異摂動問題に対するGalerkin法およびcollocation法の数値解法の研究を行った.そして,それらの高精度解を求めることに成功し,汎用性の高いプログラムを開発することにも成功した.弱い特異核をもつ積分方程式に対する成果はすでに論文として印刷中であり,また特異摂動問題に対する成果および微分・代数方程式に対する成果は現在投稿中である.
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