2007 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーピーニング処理による機械・構造部材の疲労強度信頼性向上に関する研究
Project/Area Number |
18560073
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
越智 保雄 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (70017416)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 隆 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (00251710)
政木 清孝 電気通信大学, 沖縄工業高等専門学校・機械システム工学科, 准教授 (30323885)
柿内 利文 電気通信大学, 電気通信学研究科, 助教 (20452039)
|
Keywords | レーザビーニング処理 / 疲労強度信頼性向上 / 疲労き製造展抑制 / 機械構造部材 / μCT技術 / き裂形状観察 / 圧縮残留応力 / 加工硬化層 |
Research Abstract |
本研究では、各種の機械構造部材に対してレーザピーニング処理を施して、疲労強度信頼性向上を目指すこと、およびそれらの向上のメカニズムを明らかにすることを目的とした。レーザピーニング処理は水中で保護被膜を用いない低エネルギのYAGレーザを用いる手法で実施した。本年度は原子力構造部材であるオーステナイト系ステンレス鋼SUS316LとSUS30、自動車用鋳造アルミニウム合金AC4CH、高強度工具鋼SKD61等を用いてレーザピーニング処理を行い疲労強度の向上の確認を行うとともに、疲労き裂の発生および疲労き裂進展の抑制効果への影響を検討した。 得られた結果を要約すると以下となった。 1.各構造部材においてレーザピーニング処理による疲労強度向上効果が確認された。それらの効果は処理による部材表面層への圧縮残留応力やひずみ硬化による加工硬化層の導入によるものであることが明らかとなった。 2.アルミニウム合金AC4CHに関して、疲労予き裂材にレーザピーニング処理を施すことによりき裂進展抑制効果が確認された。これらの抑制効果の原因は処理によって、き裂先端への圧縮残留応力の導入とき裂先端近傍の塑性変形によるき裂閉口効果であることが明らかとなった。 3.大型放射光施設(Sopringu-8)を利用してμCT技術によって、AC4CH材の表面き裂内部形状を非破壊的、かつ三次元的に観察することが可能であることを明らかとした。 以上の研究成果は、今年度の目標通りの成果が有られている。
|
Research Products
(14 results)