2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境低負荷型グリーンコンポジット成形法の開発と材料特性の評価
Project/Area Number |
18560087
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
邉 吾一 日本大学, 生産工学部, 教授 (90060079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 義男 日本大学, 理工学部, 教授 (30184047)
|
Keywords | グリーンコンポジット / ケナフ繊維 / ポリ乳酸 / ホットプレス成形 / 射出成形 / 引張り特性 / 高温引張り試験 / 成形条件 |
Research Abstract |
従来のガラスやカーボン繊維と熱硬化性樹脂を用いた複合材料の代わりに、太陽エネルギーによって成長の絶えない持続可能な資源である天然繊維と環境に負荷を与えない生分解性樹脂からなるグリーンコンポジットの成形法を開発し、その特性を明らかにした上で工業材料として、幅広く応用するために、研究1年目の平成18年度は、研究実施計画に沿って、次の成果を得ることができた。 1)撚り糸ケナフ繊維束とPLAシートを用いて、ホットプレス成形により、撚り糸ケナフ繊維束とポリ乳酸に複合させることが可能あることを示し、PLAシートの引張強度・弾性率の改善を確認でき、撚り糸ケナフ繊維束の補強硬化を示した。 2)ホットプレスの成形条件を検討する際にはPLA樹脂を融解させることだけではなく,ケナフ繊維を熱劣化させないことが重要であることを示した. 3)ホットプレス成形において、ケナフ繊維束の形状や織り方によって含浸時間を変える必要性を示した. 4)高温下の引張試験において撚り糸状ケナフ繊維束で複合化することによって、PLA・PBSの軟化する温度での引張強度の低下を抑制することを示した。 5)射出成形において、ケナフ繊維の分散性は,ケナフ繊維/PLA樹脂複合化ペレットを用いることで改善され,弾性率においてはPLA樹脂単体の約40%向上した. 6)本年度の研究成果は、第5回複合材料に関するアジア・オーストラリア会議の招待講演として、第4回グリーンコンポジットに関する国際ワークショップと日本材料学会JCOM-36(材料・構造の複合化と機能化に関するシンポジウム)で公表された。
|