2006 Fiscal Year Annual Research Report
極微小液滴の特性とそれに及ぼす材料表面の影響に関する研究
Project/Area Number |
18560093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
王 栄光 広島工業大学, 工学部, 准教授 (30363021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 文寛 広島工業大学, 工学部, 准教授 (50248283)
中西 助次 広島工業大学, 工学部, 教授 (60164232)
岡部 卓治 広島工業大学, 工学部, 教授 (50160700)
木戸 光夫 広島工業大学, 工学部, 教授 (70087980)
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Keywords | 材料設計・プロセス・物性・評価 / AFM / 極微小液滴 / 濡れ / 腐食 / 摩擦 |
Research Abstract |
(1)極微小液滴を置こうとする固体表面の様相は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いてナノレベルまで調べた。その結果、HOPG、純銅、純クロム、純亜鉛およびSUS304鋼などの材料種類に関係がなく、厚さ約1.2〜2.4nmの液膜状付着物がそれぞれの表面に現れることはAFMのACノンコンタクトモード、コンタクトモードおよび弾性/粘性モードによって確認された。このような液膜状付着物は、大気中で吸着された凝着水および有機汚染物である。 (2)固体基板上の汚染物を除去するため、紫外線・オゾン照射を行ってからAFM、XPSおよびマクロな水濡れ法によって表面清浄程度を調査・評価した。その結果、アセトン中での超音波洗浄によって除去できない金属表面汚染物は、紫外線・オゾン照射によってその大部分を除去できることがわかった。 (3)極微小な硫酸液滴の特性およびそれによる純鉄板の腐食挙動を調べるため、まずAFMのカンチレバーを用いてあらかじめ決めておいた材料表面に直径1〜10μmのミクロな硫酸液滴を付着させる方法を開発し、さらにAFMのACノンコンタクトモードおよびコンタクトモードを併用し,液滴による材料表面の腐食挙動を調べた.その結果、極微小硫酸液滴による純鉄の腐食速度は水溶液中によるそれより大きく、しかも極微小液滴の体積が小さい程その腐食速度が小さくなることがわかった.さらに、大気湿度50〜70%RHの場合に比べて湿度25〜30%RHの場合では,腐食反応の生成によって液滴が早めに固まることがわかった。
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Research Products
(4 results)