2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
浅川 直紀 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (50231874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 政利 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90231547)
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Keywords | 塑性加工 / ラピッドプロトタイピング / CAD / CAM / 鍛造 |
Research Abstract |
本年度の研究実績の概要は以下の通りである ア)実験装置の作成 現有の多関節ロボットを用いて、自由に相対的な工具姿勢を変化させることのできる加工環境を作った。本来空間上で工具に任意の姿勢をとらせるためには6自由度が必要だが、本研究で用いる工具は、工具自身周りの姿勢の制御は不要であるため、5自由度で実験に必要な環境を得ることができる。ただし、ハンマとの同期をとらないと要求する加工が行えないため、ハンマリングユニットとロボットのコントローラの同期を取る回路を作成し、必要な実験環境を得た。 イ)工具姿勢に関する基礎データの測定 工具が工作物に対して垂直な姿勢の場合の加工特性は、既に準備段階である程度知見があるが、加工がすすむにつれ工作物は変形するので、工作物に対する相対的な工具の姿勢は変化する。そこで、平面状の工作物に対し、さまざまな姿勢での加工を行い、加工後の工作物について測定を行った。測定は、現有の形状測定器による形状測定のほか、工作物のひずみを測定する。薄板の塑性加工では、ひずみが大きすぎ、通常のひずみゲージなどでは測定が不可能なため、スクライブドサークルテストと呼ばれる大変形のひずみを測定する方法を用いた。 ウ)データの解析 ア)で収集したデータを整理し、工具の姿勢と加工特性の関係を解析した。測定の際は、工具の姿勢のみでなく、さまざまな板厚の場合のデータも計測し、それらを総合して解析することにより、加工の進行中の加工によって板厚と工具の適用角度が同時に変化するような状況を想定し、典型的な加工の進行状況の際の工作物の変化を予測したモデルを構築した。構築したモデルを数式化し、加工開始時点から目的形状に達するまでの進行状況をある程度予測できるようにした。簡易なモデルではあるが、工具の角度と加工特性の関係をある程度予測できるようにした。
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