2006 Fiscal Year Annual Research Report
制御モデルと計測基準を内在する高精密加工機に関する研究
Project/Area Number |
18560103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 厚 京都大学, 工学研究科, 教授 (80243054)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茨木 創一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80335190)
小森 雅晴 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90335191)
|
Keywords | NC工作機械 / 平面度 / 機械計測 / 高精密加工 / 送り系 |
Research Abstract |
本研究では,高精度マシニングセンタと超精密加工機の中間の位置決め体積を持ち,さまざまな材料の精密金型や試作部品をサブミクロンオーダの加工精度で高能率かつ柔軟に加工できる高精密加工機を実現するために,制御モデルと計測基準を内在させた新しい加工機の設計と制御技術の開発を目的としている.本年度は高精密な送り系の調査と,高精密送り系を用いた運動誤差の計測・学習・補正システムの構築を目標とした. まず,(1)油静圧案内とリニアモータを組み合わせた送り系,(2)空気静圧案内・高精密ころがり案内と高精度ボールねじを組み合わせた送り系について,XY平面での運動精度の調査を行った.その結果,(1)については高速送り時に過渡応答に再現性がない運動誤差が存在することがわかった.この誤差は案内方式に起因していると考えられるが,具体的な対策を講じることができなかった.(2)についてはボールねじのふれまわりによる周期誤差が運動誤差に現れるが,再現性があるために計測・補正が可能なレベルであることがわかった.そこで,運動誤差の学習と補正を行うためのテストスタンドを(2)の送り系で設計・製作した.ただし,補正軸であるZ軸の10ナノメータの送り機能は,圧電素子で軸受を駆動する装置を導入した.このテストスタンドにて,テーブル上に設置したミラーとZ軸に実装したレーザ変位計を用いて,XY運動時の平面度を測定して,平面運動誤差の学習・補正を行うシステムを構築した.この結果,1.5μmオーダの運動誤差を0.5μm程度まで減少させることができた.
|
Research Products
(2 results)