2006 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカル・ラチェット現象の利用による中空軸材へのボス・ベローズ成形加工法の開発
Project/Area Number |
18560107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
朱 霞 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (90325358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 永年 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20281181)
高橋 学 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (20274334)
堤 三佳 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (70293925)
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Keywords | 中空軸材 / 成形加工 / ねじりモーメント / 軸圧縮応力 / メカニカル・ラチェット現象 / 軸拡径率 |
Research Abstract |
代表研究者らは,軸圧縮応力と繰返しねじりの組合せによるメカニカル・ラチェット現象を利用して中空軸材の中間部にボスあるいはベローズを成形する新しい冷間塑性加工法を開発した.本加工法に対し,加工機構を科学的に解明し,工学的に理論体系化された工業技術に発展させるのを目的とし,基礎研究と工作機械の開発を着実に進めている.科学研究費交付期間(H18~H20)の初年度では,「加工機の改造・開発」および「ボス・ベローズ成形加工性」に焦点を絞った研究を行い,下記のような研究成果を挙げている. 1.中空軸材の成形加工機の改造・開発について 代表研究者ら開発した大型軸肥大加工機における回転駆動機構部を,中空軸材への繰返しねじりモーメントの負荷機構に改造した.軸圧縮荷重やねじりモーメントなどの負荷変動およびそれらの負荷条件下での成形加工挙動を連続的に測定し制御できるようなねじり変位計・ロードセル等の計測器を設置した. 2.中空軸材の成形性実験について 機械損傷を伴わない加工限界における拡径率向上の理論・解析的検討を目的として,繰返し負荷条件下での材料強度および変形特性を把握するため,振幅変動法により繰返し応力-ひずみ関係を求めた.また,二次加工成形性に関わる材料強度および変形特性値を調査した. 3.成形加工実験の実施および加工成形性の検討 ボス・ベローズ成形加工実験を行い,各供試材(SS400,S45C, Cu)における各負荷条件下での成形挙動を調査・測定し,以下のことを明らかにした. (1)成形加工挙動および加工限界に及ぼす材料特性の影響(2)成形加工挙動および加工限界に及ぼす軸圧縮力の影響(3)成形加工挙動および加工限界に及ぼす繰返しねじり応力の振幅や周期などの影響(4)成形加工挙動および加工限界に及ぼす管材の外径や肉厚などの寸法影響(5)被加工部(張出し部)におけるひずみ分布の調査・算出(6)偏肉(肉厚変化)の調査および均肉化・肉厚精度の向上の対策 当該加工法の成形加工性の基礎データベースを構築した.
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Research Products
(3 results)