2007 Fiscal Year Annual Research Report
磁界制御による複雑形状を有するマイクロ管内面の次世代型超精密研磨装置の開発研究
Project/Area Number |
18560121
|
Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
西田 均 Toyama National College of Technology, 機械工学科, 教授 (00390435)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 邦雄 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (80251883)
|
Keywords | 精密研磨 / 磁性 / 機械工作・生産工学 / ナノマシン / 流体工学 |
Research Abstract |
本研究では磁性流体とMR流体を混合した新規の高機能性流体(MCF)を用いて,磁界制御によってマイクロメーターオーダーの細管や複雑形状を有する細管の内面を高精度に研磨する技術と装置について開発研究した.本手法は非磁性砥粒を混入したMCFを細管内に流動して,細管の管軸に対して垂直に回転磁界を印加して研磨を行うものである.平成19年度の研究成果は以下の通りである. 1.本研磨の特性とメカニズムの解明 本研磨のメカニズムである管内の砥粒の挙動を,砥粒の可視化実験と粒子法による数値解析の結果から明らかにした.その結果,本研磨は磁極間の中央で中心軸から最も離れたところで形成された磁気クラスターの側面に保持された砥粒によって主体的になされることがわかった.この場合は,砥粒粒子径が鉄粉粒子径より比較的大きいときである.一方,砥粒粒子径が鉄粉粒子径に比べ小さくなると,磁極の近傍のクラスターに保持された砥粒が主体的になることがわかった. 2.段差を有する管内研磨および流動式研磨のための基礎研究 流動式研磨法に対する基礎データを得るために,MCFを充填した状態で初期粗さの異なるアクリル管の内面研磨試験を行った.その結果,管軸方向に加工痕がある場合は表面粗さの低下が起こる.この結果から,ナノメーターオーダーの研磨が可能であることが明らかになった.一方,円周方向に加工痕がある場合には表面粗さが改善しないことがわかった.この原因について,磁性流体中の非磁性体砥粒の相互作用から考察した.この結果,本研磨では研磨前の内面の加工痕と砥粒の運動方向の位置関係が重要であることがわかった.従って,流動式研磨では管内面の加工痕の方向によって,流速と磁場回転数を設定する必要があることがわかった. 3.細管研磨装置開発のための研究 平成18年度の研磨装置の不具合を改良して,ダイヤフラム型ポンプを用いたMCF流動式研磨装置の試作を行った.
|
Research Products
(11 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 磁気機能性流体による管内面研磨に及ぼす諸因子の影響2007
Author(s)
田島 宏昭, 西田 均, 井澤 正樹, 島田 邦雄
Organizer
砥粒加工学会・北信越ハイテク加工研究分科会・2007年度研究・開発成果発表会(講演論文集, pp.23-24)
Place of Presentation
金沢工業大学
Year and Date
2007-07-06
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
-