2006 Fiscal Year Annual Research Report
障害者の上肢姿勢保持・運動支援を目的とするワイヤ駆動型パラレルメカニズムの研究
Project/Area Number |
18560129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
立矢 宏 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (10216989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 誠次 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (70251965)
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Keywords | 機械要素 / 医療・福祉 / 機構学 / 福祉機器 / ワイヤ駆動機構 / パラレルメカニズムム / 上肢動作支援 / 上体姿勢保持 |
Research Abstract |
本研究では疾病や事故等で腰部以下の機能を失った障害者に装着して上体の姿勢を保持または運動を補助し、健常者と同等な作業を可能とする上肢動作支援装置を、ワイヤ駆動型パラレルメカニズムを用いて開発する。 本研究で目的とする上記装置は、柔軟で身体に装着しやすく、小型・軽量で既存の車イスなどに設置し長時間の使用を想定している。そのために装置に用いるアクチュエータの低容量化、小型化が必要である。そこで、ワイヤ駆動型パラレルメカニズムの張力を抑制する機構の設計法を検討した。ワイヤ駆動型パラレルメカニズムは、必要とする自由度に加え、すべてのワイヤを常に引張状態に保つための駆動力を要する。従って入出力関係は冗長な力学問題となるため、多方向への出力に対して必要な最小の張力を決定することは容易でない。そこで、本研究ではワイヤ駆動型パラレルメカニズムの駆動力を外力に抗する成分と、ワイヤどうしが引張しあうために必要な内力成分とに分け、外力成分に関しては固有値解析を利用して任意方向負荷に対する最小力を求め、内力成分に関しては外力成分の解析で得られた結果より力学関係式から推定する方法を提案した。提案する方法と実際の解析結果とを比較したところ、推定値は解析値の1.3倍以下となり、また、計算時間は大幅に短縮され、その有用性が確認された。 以上で提案されたワイヤ張力推定方法を用いて成人男子を対象とし状態動作を補助するために必要な張力を求め、上肢動作支援装置用3自由度空間ワイヤ駆動型パラレルメカニズムの寸法を決定した。次に、同設計結果に基づき実際に支援装置を製作するとともに、同装置を動作させるための制御系を構築した。さらに、製作した試作機を実際に成人男子に装着して、前後掘、側屈、回旋動作等を行わせ、その変位を3次元画像処理による運動解析装置で記録した。その結果、支援装置は指令通りに位置決めが可能であり、人体の上肢の前後掘、側屈、回旋動作の補助を行うことができることを確認した。
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Research Products
(1 results)