2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560139
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 和也 Kumamoto University, 自然科学研究科, 教授 (50190989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 一平 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (40134663)
岩本 達也 有明工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (20390528)
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Keywords | ネジ / 超音波 / 締付け力 / 安定化 / トルク法 |
Research Abstract |
1.加振装置の改良 加振周波数を変動可能であるように、ボルト締めランジュバン振動子から積層セラミックアクチュエータを用いた加振方式に変更した。この変更は,装置の小型化にも効果があった。 2.装置の簡略化 装置の小型化を目的として、スリップリングによる電力供給をケーブルによる直接入力とした。この変更は、スリップリングでの放電によるノイズ発生を排除する効果もあった。 3.超音波締め付け試験 M6のSCM材およびSUS材のネジを用いて、超音波加振締め付け試験を行った。座面、ネジ頭における振動をレーザー振動系で計測した。共振周波数を探し、最大振幅が得られる約22kHzの振動数で実験を行った。 4.共振点での実験結果 油潤滑状態で、無加振と超音波加振のそれぞれ50本の試験を行った。締め付けトルク幅は5%以下とした。無加振条件で締め付け試験を行ったところ、締め付け軸力の平均値は5229N、標準偏差454Nを得た。一方,超音波加振の結果は,締め付け軸力の平均値は5052N、標準偏差373Nを得た。したがって、標準偏差を平均値で割った変動係数の値は、無加振では0.87となり、加振では0.74となった。この結果から、超音波加振によって、約15%の軸力の変動を低減させる効果が発生したことが確認できた。 5.今後の計画 加振強度の増加は軸力の安定化を促進させると考えられることから、加振用の積層セラミックアクチュエータを締め付け軸に直列に入れる改造を行う。この改造によって、加振強度の増加と装置のさらなる小型が可能になり、実用化に弾みがつくものと考えられる。
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