2006 Fiscal Year Annual Research Report
流体工学に基づく繊維工業用エアサクションガンの最適設計
Project/Area Number |
18560159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
家元 良幸 福井大学, 工学研究科, 教授 (60020244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 秀一 福井大学, 工学研究科, 助教授 (40274500)
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Keywords | 繊維機械 / 流体工学 / エアサクションガン / 空気流 / 糸吸引力 / 糸姿勢 |
Research Abstract |
本年度は,糸吸引効率とエアサクションガン内の糸の運動との関わりを明らかにすることを目指し,研究を実施した。得られた成果を以下にまとめる。 1.種々の寸法パラメータを変化させてエアサクションガンを試作し,同じタンク内圧力の条件下で,糸吸引効率の算出に必要な糸吸引力と空気消費量の測定を行った。変化させた寸法パラメータは(1)ノズル空気流入角,(2)ノズル流路拡大角,(3)ラバル管狭まり角,(4)ラバル管のど部内径,(5)糸推進管長さ,である。その結果,糸吸引力はノズル空気流入角とともに大きくなること,空気消費量はノズル空気流入角90°で最大値を示すこと,など,糸吸引力や空気消費量に及ぼすエアサクションガン寸法の影響が明らかになった。以上の結果からエアサクションガン寸法の最適化を試み,従来のエアサクションガンに比べ約2倍ほどエネルギ効率に優れたエアサクションガンを提案できた。 2.次に,無色透明なアクリル製のエアサクションガンを製作し,上記の各エアサクションガン寸法パラメータを変化させた場合のエアサクションガン内の糸姿勢の撮影を試みた。得られた画像から糸姿勢の直径とピッチを定量的に解析することを試みた。その結果,ノズル空気流入角が大きくなると糸姿勢の直径とピッチが共に減少すること,ラバル管のど部内径が増加すると糸姿勢の直径とピッチが共に増加すること,など,糸姿勢に及ぼすエアサクションガン寸法の影響が明らかになった。しかし,エアサクションガン内の糸姿勢と糸吸引力との間に明確な関連性は得られなかった。
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