2007 Fiscal Year Annual Research Report
数値解析によるキャビティ自励振動流の新しい制御方法の開発
Project/Area Number |
18560160
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
吉田 尚史 Shinshu University, 工学部, 准教授 (90262857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 崇 信州大学, 工学部, 准教授 (40182927)
鈴木 健 独立行政法人産業技術研究所, 先端製造プロセス研究部門, 主任研究員 (50357282)
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Keywords | 数値流体力学 / 有限差分法 / 非圧縮流れ / キャピティ流れ / 自励振動流 / 能動制御 |
Research Abstract |
開いたキャビティを通過する流れでは、キャビティ上流角ではく離したせん断層が周期的に自励振動する。キャビティ自励振動流の振動を止める制御は工学的応用の面で重要である。本研究は、数値解析によってキャビティ流の振動を抑制する新たな能動制御方法を開発することを目的とする。能動的制御方法はキャビティ底面を駆動することによりキャビティ内の循環流を変化させ、はく離せん断層の振動を停止させる方法である。 平成19年度は以下の研究を行った。キャビティのアスペクト比を1.0から3.8まで0.1刻みで変え非制御の二次元数値計算を行った。アスペクト比が1.5までは振動なし、1.6から3.0まではモードIIの振動、3.1から3.7まではモードIIIの振動、そして3.8ではウェイクモードの振動に変化した。振動の周波数とモード変化は他研究者の実験値と良く一致した。そして振動モードの変化とキャビティ内に定在する循環渦の個数の変化に相関があることを明らかにした。次に異なる振動モードに対して、キャビティ底面を駆動する能動制御方法を適用した二次元数値解析を行い、制御方法の有効性を調べた。モードIIのアスペクト比2と2.5の場合には、底面を正負の方向に駆動して振動を停止させることが出来た。モードIIIの3.5では負方向では振動を停止することが出来たが、正方向では振動は停止せずモードIIIからウェイクモードへ変化した。これらの結果から、負方向の駆動では全てのモードに対して振動停止の制御が出来た。底面を正方向に駆動する方法では、アスペクト比が小さい場合に振動停止の制御ができ、アスペクト比が大きい場合は振動モードを変える制御が可能であることを明らかにした。以上より、キャビティ底面を駆動する新しい能動的制御方法を確立することが出来た。
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Research Products
(3 results)