2007 Fiscal Year Annual Research Report
熱乱流における速度境界層の直接測定と巨視的流動パターンの解明
Project/Area Number |
18560162
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻 義之 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00252255)
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Keywords | 熱乱流 / 巨視的流動 / スケールング / 温度・速度境界層 / 低Pr数流れ |
Research Abstract |
密閉容器内熱乱流に関する基礎研究として、その巨視的流動に焦点を当て、速度変動と温度変動の同時測定を実施した。速度変動には超音波流速計とPIV計測、また温度変動には小型サーミスタを用いた。円筒容器のアスペクト比を1,2,0.5と変え、作動流体を水と水銀として、巨視的流動パターンとPr数の依存性を調べた。 巨視的流動は瞬時的な流動パターンではなく、時間平均することで見出される。巨視的流動を駆動する源は、壁面から形成されるプリュームである。そのプリュームの発生が、アスペクト比に依存して周期的になる場合、ランダムになる場合があることが明らかになった。また、Pr数により、巨視的流動の形態が大きく異なることがわかった。これらの相違は、プリュームの発生形態がPr数に大きく依存していることを示唆するものである。 PIVによる水平および垂直平面内の瞬時速度場の計測から、容器内における3次元的な流動パターンの詳細を明らかにできた。これによって、プリュームの周期的発生が巨視的流動の周期性に及ぼす関係、容器内でのパターン形成との関係が明らかになった。プリューム発生の形態は、Pr数に依存し、その結果として速度境界層の形成に大きく影響を与えていると考えられるが、この問題については今後も継続して研究の課題としたい。
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Research Products
(15 results)