2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
井門 康司 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40221775)
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Keywords | 機能性流体 / 磁性流体 / クラスター / メゾスケール構造 / 電気レオロジー流体 / 研磨 / 粒子法 / MAGIC研磨剤 |
Research Abstract |
Magnetic Intelligent Compound(MAGIC)砥石の製作過程に関して,粒子法による数値解析を行った.砥粒である非磁性粒子とMagnetorheological流体中の強磁性粒子が同質量・同径,および径が異なる場合について,非磁性粒子と強磁性粒子の混合割合が磁場印加後のメゾスケール構造に与える影響を明らかにした.強磁性粒子の体積濃度が比較的低い場合,磁場を印加すると孤立した鎖状クラスターを形成する.体積濃度を高くすると,これらの鎖状クラスターが結合し,壁状構造を形成する.さらに体積濃度を高くすると,強磁性粒子は網目状の壁構造を形成する.非磁性粒子はこれらの強磁性粒子が形成するメゾスケール構造の間に入り込み,体積濃度に依らず,磁場印加方向に整列する傾向が強くなることを示した.また,非磁性粒子の直径が強磁性粒子の直径と異なる場合,磁場印加方向に非磁性粒子を整列させることを目的とすると,非磁性粒子の粒子径は強磁性粒子の粒子径と同程度のものが適していることを示した.また,強磁性粒子として棒状のものを想定した場合についても計算を行い,粒子が形成する構造を明らかにするとともに非磁性粒子の分散性について検討した. 一方,機能性流体中粒子の挙動を利用した研磨過程を考える場合,印加電磁場下における粒子の動的な挙動を考える必要がある.そこで,粒子の運動については粒子法を用い,流体の運動については差分法によって解析し,粒子と流体がお互いに及ぼす作用を考慮して解析するハイブリッド手法を開発した.この手法を用いて,分散系電気レオロジー流体の振動せん断流れ場における粒子の挙動について解析した.印加電場下において,せん断流の強さと印加電場強度により,粒子が形成するクラスターの形成・崩壊の条件を示した.
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