2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560163
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
井門 康司 Nagoya Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 教授 (40221775)
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Keywords | 機能性流体 / 磁性流体 / MR流体 / 磁気混合流体 / メゾスケール構造 / 粒子法解析 / ストークス動力学法 / クラスター |
Research Abstract |
磁性流体やMR流体などの磁気機能性流体中の強磁性微粒子は,磁場を印加すると粒子同士が相互作用してクラスターを形成することが知られている.本年度の研究では,特に磁気混合流体(MCF)中での強磁性微粒子および非磁性微粒子が形成するメゾスケール構造の解析,および磁気混合流体を利用した管内面研磨の過程における粒子挙動の解析を行った.この結果,MR流体の場合と比較すると,磁気混合流体中では強磁性微粒子だけではなく非磁性微粒子見かけの磁化を有するため,印加磁場中で非磁性微粒子もクラスターを形成して磁場方向に配列することがわかった.さらに,強磁性微粒子の径に対する非磁性微粒子の径の比が小さい方が,非磁性微粒子が磁場方向に再配列する割合が大きくなることを明らかにした.一方,磁場に垂直な断面における粒子の分散均一性については,磁場印加によってクラスターが形成されるにもかかわらず,磁場印加前と印加後で分散均一性にはほとんど変化がないこともわかった.さらに,磁気混合流体を利用した微細管内面研磨過程における粒子の挙動を明らかにした.砥粒である非磁性微粒子は磁極間に細長く形成される強磁性微粒子のクラスターの周囲に取り囲むようにクラスターを形成しており,磁極近傍で管内面が研磨されることを示した.磁気混合流体を利用する場合にはクラスターによる砥粒の磁極近傍での保持が研磨に大きな影響を与える一方,MR流体の場合には砥粒の管内壁への衝突が研磨を左右していることを示した.
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