2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロブラスト加工のための単分散微細金属粒子の効率的製造技術の基礎開発研究
Project/Area Number |
18560165
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 孝司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10235963)
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Keywords | 液体の微粒化 / 回転円盤 / 液膜 / 単分離噴霧 / 粒子製造 / 乱流遷多 |
Research Abstract |
本研究の最終目標はマイクロブラスト加工などに好適な微細で粒径・形状の揃った金属粒子を効率的に製造し得る技術を確立することであり、本課題ではそれに有効な溶融原料液の微粒化法として小径平円盤の超高速回転による微粒化を提案し、その有効性を実験的に調査している。平成18年度は主に水を供試液体とした模擬実験により、以下の点を明らかにした。 (1)従来の研究よりも遥かに高い回転数範囲に着目して平らな小径円盤の回転微粒化の流動様式を瞬間写真観察し、微細な液滴の生成に有効な液糸状分裂が発生する液体流量・円盤直径・回転数の範囲を明らかにした。また、高回転数の範囲では、従来の研究から推定される液糸状分裂の上限の流量よりも高い流量でも疑似液糸状分裂が観察されることを示し、この方法の有効性を確認した。 (2)生成される液滴の平均粒径と液体流量・円盤直径・回転数の関係を調べ、上述の比較的流量の多い範囲でも回転数の上昇とともに粒径が減少する特性があることを具体的に示した。また、粒径分布を調べ、2流体微粒化など他の方法に較べて分散が少ないことを確認した。 なお、掲載済み雑誌論文はまだ無いが、回転微粒化の流動様式を観察した結果について下記(a)で速報として講演した。また、円盤上で液膜の流動状態と円盤周端での微粒化過程を詳しく観察した結果について下記(b)で講演した。さらに、これらの内容を微粒化に論文として投稿した(査読中)。 (a)鈴木孝司・田中祐治・三田地紘史,小径円盤の超高速回転による液体の微粒化(微粒化過程の瞬間写真観察),第43回伝熱シンポジウム講演論文集,(2006),No.A131. (b)鈴木孝司・田中祐治,小径円盤の超高速回転による液体の微粒化(円盤上の液膜の流動形態と微粒化過程の実験観察),第15回微粒化シンポジウム講演論文集,(2006),pp.131・136.
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