2007 Fiscal Year Annual Research Report
アセトンレーザー誘起蛍光法による超音速流れ場の定量計測法の確立
Project/Area Number |
18560171
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
益田 光治 Kyushu University, 総合理工学研究院, 教授 (40038097)
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Keywords | 流体 / 可視化 / レーザー計測法 / 超音速 |
Research Abstract |
非定常三次元構造を有する超音速流れ場の計測法として、アセトンをシードとしたレーザー誘起蛍光法が注目されている。これまで、アセトンレーザー誘起蛍光法は、常温より温度が高い燃焼ガスを対象として開発が行われてきたが、工業上重要なダクト内流れ場の温度は常温よりも低い。この温度領域において、蛍光に関与するアセトンの物性値は未知である。本研究は、アセトンシード超音速ノズル内流れ場にNd:YAGレーザーを入射し、得られた蛍光強度からアセンレーザー誘起蛍光法による高精度・定量計測に欠くことのできない物性値であるアセトンの紫外光吸収断面積と蛍光放出率を求めることを目的とする。本年度のは以下の研究を行った。 1.前年度作成したノズルから得た流れ場を実験的に検証した。すなわち、紫外光吸収断面積・蛍光放出率を測定する位置における静圧を測定し、等エントロピー仮定を用いてその場の状態量を計算した。また、測定位置のピトー圧を測定し、この二つの圧力測定値より、比熱比一定の等エントロピー領域を特定した。 2.レーザー入射・蛍光受光光学系を設計・製作した。流れ場の各所の測定を行うためには、入射・受光光学系を固定し、ノズル自体を微動装置で移動させる。このため、ステッピングモーターとその制御装置からなる精密三次元トラバース装置を設計製作した。レーザービームをアパーチャーにより直径0.5mmに整形して流れ場に入射し、誘起された蛍光をレーザービーム軸に垂直方向に設置されたイメージインテンシファイア付CCDカメラで記録した。また、記録用の特殊な制御ソフトウェアを製作した。さらに、入射窓へのアイリス、射出窓へのホーントラップを設置し、十分な迷光対策を施した。 3.数種類のノズルを製作、温度を系統的に変化させて低温領域における紫外光吸収断面積・蛍光放出率の系統的調査を行い、計測に十分なデータを蓄積、当初の目的を達成した。
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Research Products
(6 results)