2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560176
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
小池 和雄 Tohoku Gakuin University, 工学部, 教授 (20108575)
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Keywords | 流体工学 / プラズマ加工 / プラズマ噴流 / 強磁場 / 光学計測 / 画像解析 |
Research Abstract |
プラズマ放射を測定する光学測定端子の受光部光ファイバーに単芯ファイバーや芯線数4本のバンドルファイバーを用いて行った空間分解能についての過年度の結果を参考にし、本年度もプラズマ噴流に強磁場を印加し、これらの光ファイバーを用いた放射強度の測定結果から温度分布をより精度良く求めるための検討を行った。プラズマ噴流に強磁場を印加した過年度の実験では必ずしも同様なプラズマ噴流の状態が得られなかったことから、測定時の真空室背圧ができるだけ近い条件でプラズマ噴流が発生するように、本年度は磁場変化の手順、ウォーミングアップ時間や測定時間間隔を変えて測定を行った。これらの検討から、本実験における温度範囲においても、より確度の高い温度分布を得るためには、温度算定に用いる線スペクトルを変える必要があることが明らかになった。放射計測と同時に行った噴流の撮影画像のRAWデータから求めた光強度の高さ方向分布は、代表的な線スペクトルの放射強度分布と良く一致した。なお、本年度は放電領域に流入する作動気体に旋回成分を加えて噴流の安定を試みたが、その効果は得られなかった。加えて、前年度に引き続き光学測定端子の空間分解能を評価するために、点光源を模擬したLED(発光ダイオード)装置を用いて、受光部光ファイバーの仕様が空間分解能に及ぼす影響について、光学測定端子の移動幅を細かくしてさらに詳細な検討を行った。この測定結果からは、近似曲線を用いることなく測定結果だけで位置による滑らかな変化が得られた。さらに、放射測定用ボアの壁面に近いLEDを発光させた場合の測定結果には、壁面からの反射の影響が見られた。温度算定にあたってはこの反射の影響を考慮する必要があるが、本研究で妥当な温度が得られた中心部の領域にまではこの反射の影響は及んでいないと考えられる。
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