2006 Fiscal Year Annual Research Report
軸流型スパイラル粘性マイクロポンプに関する基礎的研究
Project/Area Number |
18560178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
佐藤 光太郎 工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 教授 (80252625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 和彦 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70260635)
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Keywords | マイクロポンプ / 粘性 / レイノルズ数 / 性能曲線 / 次元解析 / スパイラルポンプ |
Research Abstract |
非容積型マイクロポンプに関する研究は多くなく,これまでも回転円柱を用いた粘性マイクロポンプが考案され,数値解析を主とした報告がなされている.円柱粘性マイクロポンプは流体変動が小さく連続的に液体を輸送することができる上,ポンプの構造が単純であるためマイクロやナノといった小型化に向けた重要な要素を満たしていることから,脈動を嫌う分野での応用が検討されている.しかし,吐出圧力が低いという大きな欠点があり,その改善を念頭に置き軸流型スパイラル粘性マイクロポンプが考案された.平成18年度は実験的研究でローター直径10mmの相似モデル軸流型スパイラル粘性マイクロポンプを設計し,光造型を用いて試作した・作動流体としてグリセリンを用い,濃度を調節することで,Re数の調整しながら圧力計測,流量計測実験を行なった.ポンプ入口-出口の圧力差については差圧計により計測し,流量については精密電子天秤で質量を求め算出した.さらに実験条件に対応する数値シミュレーションを行い実験結果と計算結果との比較検討を行った.得られた主な結果として,実験結果とシミュレーション結果は概ね一致すること,スパイラル粘性ポンプは円柱型粘性ポンプと比較して大きな吐出圧力が得られること,回転円柱型ポンプの多段化に相当する羽根巻数を容易にできること,性能曲線は右下がりの直線になること,羽根高さには最適条件が存在すること,入口・出口付近の昇圧に特殊性があること,異なるRe数に対してもψReにより統一的に取り扱うことができることなどが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)