2006 Fiscal Year Annual Research Report
ジェットエンジン圧縮機動静翼干渉場におけるサンドエロージョン現象の数値的解明
Project/Area Number |
18560180
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山本 誠 東京理科大学, 工学部, 教授 (20230584)
|
Keywords | 流体工学 / 流体機械 / 数値流体工学 / サンドエロージョン |
Research Abstract |
サンドエロージョンは,流体中に含まれる微小な固体粒子が壁面に衝突することによって壁面に機械的損傷を与える現象であり,各種流体機械にとって致命的な事故原因となっている.航空用ガスタービン(ジェットエンジン)では,型式承認時に安全性確認のための砂吸い込み試験が課されており,一定量の砂を吸い込んでもエンジンが健全に稼動することを実証しなければならない. 本研究は,申請者がこれまでに開発してきたサンドエロージョン数値予測プログラムを改良し,航空用ガスタービンの圧縮機動静翼干渉場における3次元サンドエロージョン現象を再現し,その発生原因・物理的メカニズムを数値的に明らかにすることを最終目的としたものである.平成18年度は現有コードの動静翼干渉場に対する発展・改良と検証を実施した.まず,平成17年度までに開発したコードの3次元化および回転座標系への拡張を行った.開発されたコードは,サンドエロージョンを考慮しない通常の動静翼干渉場に適用され,既存の実験データとの比較を通じて,その妥当性・健全性が確認された.また,サンドエロージョンに関する予測性能を検証するため,矩形断面をもつ90度曲がりダクトの数値計算を実施し,本コードによってサンドエロージョンの時間的進行過程が良好に再現できることが確かめられた.平成19年度は本コードをサンドエロージョンを伴う動静翼干渉場に適用し,現象の解明を行う予定である.なお,平成18年度の研究成果の一部は,平成19年7月にサンディエゴ(米国)で開催される第5回ASME/JSME流体工学合同会議において研究発表を予定している.
|