2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560199
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平澤 茂樹 神戸大学, 工学部, 教授 (70403300)
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Keywords | 温熱制御 / 熱・物質移動 |
Research Abstract |
1.熱制御技術開発:電子線描画装置の高精度温度制御をモデルにして,外乱温度変動の1/100以下(外乱温度変動0.1℃の環境にて対象物の温度変動を0.001℃以下)にするための制御方法を数値解析で検討した。特に,外乱要因に対して制御部が2次元的な位置関係になっている場合を検討した。その結果,単に複数の位置で発熱制御するだけでは温度変動低減効果が不十分であり,1ヶ所の発熱制御であっても複数のセンサーで2次元的な変動をモニターして制御を行うことにより,目標位置の温度変化を制御なしの1/100以下にできることがわかった。今後,この結果を実験的に評価する予定である。 2.制御方法の評価:ふく射加熱している試料の温度上昇速度を目標値に正確に従って変化させる制御技術を実験的に検討した。制御方法として,フィードバック制御法,温度偏差比例制御法,データベースを用いた制御法,伝熱モデル予測制御法,複合制御法など,各種の予測熱制御技術の検討を行った。その結果,制御間隔が最も重要な因子であり,複合制御法を用いることにより温度上昇速度の誤差を1/100以下にできることがわかった。今後,数値解析で最適化検討をする予定である。 3.要素技術開発:真空実験装置を製作し,自然対流の影響のない環境にある試料に条件のわかっている発熱変動を与えて,制御方法と温度変動の関係の実験を行った。内部ヒータ加熱と外部ふく射加熱での制御技術を比較検討した。その実験にて,数値計算では予想できないが,現実には生じる,一見ランダムな外乱要因が原因となる温度変動データをとることができ,今後その結果を分析評価する予定である。
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