2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560199
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平澤 茂樹 Kobe University, 工学研究科, 教授 (70403300)
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Keywords | 温熱制御 / 熱・物質移動 |
Research Abstract |
電子線描画装置の高精度温度制御をモデルにして,外乱温度変動の1%以下(外乱温度変動0.1℃の環境にて対象物の温度変動を0.001℃以下)にするための制御方法をモデル実験と数値解析で検討した。また,ふく射加熱による温度上昇速度を目標値に従って変化させる制御技術を検討した。 1.要素技術開発:実際の温度変動要因の1つである大気温度変動と空気対流変動データを分析評価し,空気対流変動が特に大きく影響することがわかり,高精度温度制御を行うための要素技術データとしてまとめた。 2.熱制御技術開発:1次元モデル実験にてふく射加熱の学習制御により外乱温度変動の2%に低減できた。2次元モデルの1点ヒータ加熱制御実験にて,アクティブ制御や予測熱制御の検討を行ったが,制御パターン作成時のわずかな誤差が時間的に積算されて大きく影響し,外乱温度変動の8%にしか低減できなかった。複数の作成方法による制御パターンを検討し,アクティブ熱制御技術に関する知識を蓄えた。また,フィードバック制御では外乱温度変動の5%に低減できた。但し,フィードバック制御だけでは時間遅れなどのために,それが限界に近いことがわかった。アクティブ制御とフィードバック制御との複合制御も検討したが,両者の制御が干渉し変動が大きくなる場合があることがわかった。マルチモニター方式について検討したが,まだ1点モニター方式を越える制御法は見つかっていない。ふく射加熱による温度上昇速度の制御技術については制御間隔の影響を検討した。今後,さらに数値シミュレーションやパソコン制御モデル実験を行い,制御誤差の影響を低減できるモデル予測制御法,アクティブ制御と予測制御との複合制御法などを検討する予定である。
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Research Products
(3 results)