2007 Fiscal Year Annual Research Report
液中プラズマ発生機構とその内部メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
18560202
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
野村 信福 Ehime University, 理工学研究科, 教授 (20263957)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 洋通 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (00217572)
山下 浩 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (00182501)
|
Keywords | 熱工学 / プラズマ加工 / プラズマ・核融合 / 流体工学 / プラズマプロセス |
Research Abstract |
液中プラズマは液体中の気泡中に気相プラズマが発生する現象である。水中プラズマの放電形態は、電極間距離と電圧により変化し、気相プラズマで観察される針電極からのコロナ放電の様式に似ていることが明らかになった。水素スペクトルの半値幅からプラズマの電子密度を見積もった結果、高周波(27.12MHz)では、(6.0±2.0)×10^<14>cm^<-3>、マイクロ波(2.45GHz)では(7.2±2.0)×10^<14>cm^<-3>を得た。また、気体温度として、OH温度を見積もった結果、OHの回転温度が約3000Kであることが明らかになった。液中では、液体の気化によって気泡内部の熱が奪われた結果、電子温度とガス温度が一致しない非平衡状態が大気圧近くでも維持される。液中プラズマの発生メカニズムや基本特性を明らかにするために、マイクロ波液中プラズマの発生時の様子が高速度カメラで撮影された。電極先端部で発生するプラズマは、それと同時に生成される気泡内で成長と減衰を繰り返す。また、気泡も膨張と収縮を繰り返しながら成長し、最後に気泡は電極から浮力の効果によって離脱していく。系圧力が1hPaと100hPaのときのプラズマの発光強度を比較した。その結果、発光強度の分布は、成長時にはほぼ指数関数に従い、減衰時には1hPaでは気泡内で一様のまま、100hPaではガウス分布を保ちながら指数関数的に減少することが明らかになった。気泡の運動を数値解析から求めた結果、気泡内温度は活性化エネルギの与え方によって異なるものの数千Kに達することが明らかになった。最後に、27.12MHzを用いた超臨界二酸化炭素プラズマについての分光計測を行い、プラズマの発光種を特定し、プラズマ温度を求めた。その結果、超臨界プラズマの回転温度、振動温度を4000K〜5000Kと導出した。また超臨界プラズマ中で、三酸化タングステンナノワイヤーが生成できることを示した。
|
Research Products
(6 results)