2006 Fiscal Year Annual Research Report
可視化技術を用いた溶融炭酸塩形燃料電池の電池反応に伴う炭酸塩揮発挙動の解明
Project/Area Number |
18560217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 公彦 大阪府立工業高等専門学校, 総合工学システム学科機械システムコース, 助教授 (00249814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 一美 独立行政法人産業技術総合研究所, 関西センターユビキタスエネルギー研究部門, 副部門長 (60357473)
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Keywords | 燃料電池 / 新エネルギー / 水素 / エネルギー全般 |
Research Abstract |
1.画像可視化用の電池構成材の作成 可視化用に通常よりも薄い電極(0.4,0.6mm)の作成を行い,2.における可視化実験にて電解質揮発に対する電極厚みの影響について検討した. 2.可視化実験 (1)電流密度依存性 Li/K系電解質を用い,電極厚みを0.4mmとした場合,アノード側における揮発物量は電流密度に依存しており,揮発物が電池反応によって生成されるCO_2やH_2Oに関係していることが分かった.また,カソード側反応は消費系であるにも拘らず揮発物を観測できた.しかし,電流密度との相関は見られず,ウェットシール部から漏れた電解質がミスト状に飛散している可能性を得ることができ,今後検証する予定である. (2)電極厚み依存性 上記で作成した0.4,0.6,0.8mmと電極厚みを変化させて実験を行った結果,電極厚みが増すと共に,揮発物量は低減した.これは反応場である三相界面と流路との間が離れることで,揮発した電解質が電解質充填されていない2電極中に捕獲されるためであるといえ,通常の電極厚みであれば揮発量はかなり少なくなるが,触媒を流路に充填しているDIR-MCFCにとっては微量の電解質も触媒汚染につながるために,電解質揮発の抑制は必要である. 3.揮発物サンプリング用電池の設計 揮発物を採取するためのサンプリングポートを,垂直方向に有する電池枠を作成し実験を行った結果,アノード側で採取された揮発物の組成は15Li_2CO_3/85K_2CO_3とK分が多く,我々が提唱しているKOHとして電解質が揮発している可能性が強いことが分かった.カソード側については今後検討する予定である. 4.分割電極用電池枠の設計 アノード側の電解質揮発が電流密度に依存性していることが明らかになったので,同一電極内での電流密度変化に対しての揮発現象への影響を検討できる分割電極用電池枠を設計・試作した.
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Research Products
(3 results)