2007 Fiscal Year Annual Research Report
大規模配管系と制震支持構造の非線形特性を同時に考慮した最適耐震設計技術の研究
Project/Area Number |
18560233
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
伊藤 智博 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (60347507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 篤彦 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (90295725)
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Keywords | 機械力学・制御 / 減災 / 構造工学 / 耐震 / 最適設計 |
Research Abstract |
近年、配管系の耐震設計の合理化のために、弾塑性サポートが開発され、実配管に適用が開始され始めている.このような弾塑性サポートでは、エネルギを吸収できる長所がある反面、過渡のエネルギー一吸収により支持装置の機能喪失や構造健全性が損なわれる可能性があり、結果として配管系の損壊が生じることが懸念されている.従って、弾塑性サポートで支持された配管系の耐震設計では、配管系のみでなく支持装置自身の構造・機能健全性の両者を考慮した設計が不可欠である.しかし、従来の耐震設計手法では、配管系の構造健全性と支持構造自体の構造健全性の両者を同時に考慮した手法はなく、また、弾塑性サポートの容量や設置位置の決定については、熟練技術者の経験と単純な評価に依存しているのが現状である.本研究では、地震荷重を受ける弾塑性サポートで支持された大規模配管系において、配管系の健全性と支持構造物の健全性の両者を同時に確保できる最適な耐震設計技術の構築を目的とするものである. そこで、平成19年度は、平成18年度に開発した遺伝的アルゴリズムに基づく最適耐震設計手法を発展させ、2次元L型配管モデルの耐震設計モデル化を行うとともに、評価関数の改良を行い、数値シミュレーションプログラムの改良を行った.また、それを用いて2次元L型配管モデルによるパラメータスタディを行い、最適設計の有効性の評価と評価関数の妥当性の検討を行った.その結果、開発した最適設計手法は2次元L型配管モデルに対しても有効であり、評価関数も妥当であることが確認できた.また、3次元配管系に拡張する際の課題について検討し、課題の抽出と解決方法を明確にできた.
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Research Products
(4 results)