2006 Fiscal Year Annual Research Report
小型電動車の新たなモビリティーと安全性に関する研究
Project/Area Number |
18560256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 正義 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (80406537)
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Keywords | 機械力学・制御 / 知能機械 / 電気自動車 / 制御工学 |
Research Abstract |
小型電動車両に関する基礎的な検討用にマイクロカーを購入し、その仕組み、改造のための検討を行った。まず、現状の電気自動車の性能を確認した。バッテリーのみをエネルギー源とする電気自動車では、鉛電池を使用したものは一充電あたりの走行距離が40〜50km(カタログ値)であり、市街地走行を行った実際の使用環境ではカタログ値よりも劣り、25〜30km程度であった。 次に一回の走行距離を延長させる目的で、ガソリン発電機を搭載した場合の走行試験も行った。これは、ガソリン発電機を車載した状態でバッテリーを充電しながら同時に走行するシステムであり、電気モータを主としたハイブリッドシステムということもできる。ガソリンは4Lを入れることができるが、ガソリンを使い切らないうちに、走行の限界に達したものの、走行距離は2倍程度に延長することがわかった。これはもともとの充電時間が4〜6時間必要であることから、発電機を車載してもバッテリーに蓄えられたエネルギーは減り続けるために走行限界がくるものであり、連続的な走行を実現するためには、バッテリー電圧、充電器の性能、充電方式などを総合的に設計する必要がある。 さらに、コンピュータにより車両の走行制御を行うための改造方法について検討を行った。現状の電気自動車に搭載されたモータは、PWM制御により印加電圧を可変にしているものの、電流、回転数などはオープンループの構造になっており、コンピュータにより速度制御を行うには、モータドライバを含め総合的な設計変更が必要であるこがわかった。また、従来の速度制御に加えて、回生制動を含むエネルギー回収も視野にいれたシステム設計について現在検討を行っている。
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