2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形弾性要素を有するアクチュエータを用いた拮抗筋駆動型関節とその剛性制御
Project/Area Number |
18560258
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小金澤 鋼一 Tokai University, 工学部, 教授 (10178246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 佳男 東海大学, 工学部, 教授 (20272114)
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Keywords | 拮抗駆動 / 剛性制御 / 非線形弾性特性 |
Research Abstract |
人間の筋骨格システムにおいて複数の筋で関節の駆動を行っていることは重要な意味をもつ.このシステムは関節角度の制御から見たときオーバーアクチュエーションであるが,角度に加えて関節剛性の制御も担っている.本研究では,この脊椎動物の筋骨格システムを基本的に模倣した機械システムを構築することを研究目標としている.このシステムにおいては,筋がもつ非線形の弾性特性が関節の剛性調節において決定的に重要な要素となる.本研究では弾性特性を自在に設計できる非線形弾性特性を有するアクチュエータ(Actuator with Non-Linear Elastic System:ANLES)を開発し,その設計方法を確立するとともに,剛性制御のための基礎式を提案した(2003年度).さらにこのANLESを2基拮抗させて配置した拮抗駆動関節を開発し,関節剛性がANLESの拮抗作用により可変できることを実証した(2004年度).2005度においてはすでに開発している関節の角度および剛性を独立して制御する基礎方程式を実機に適用する試みを行った.平行して手首関節のような複数の自由度を有する関節を複数のANLESで制御することを想定し,その機構を考案して1自由度試作機を開発し,設計通りの剛性可変機能が実現できていることを確認した 2006年度からANLESを複数基用いた3自由度手首関節の機構の考案と設計・製作を行った.3自由度のうち,pitchとyawはそれぞれ2基のANLESで制御するが,rol1は1基のモータを用い,遊星歯車により4基のANLESと連結させて剛性制御する機構を考案し,設計・製作を行った.2007年度において完成した3自由度手首関節を用い,剛性ならびに角度の制御実験を行い,シミュレーション結果とほぼ一致する結果を得ることができた.
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