2006 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット構造材料応用を目指したカーボンナノチューブベース知的骨構造システムの検討
Project/Area Number |
18560262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
奥川 雅之 岐阜工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50290747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 周司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60063806)
増田 千利 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20350407)
新谷 紀雄 物質材料研究機構, 材料研究所, 研究員 (60354172)
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Keywords | ナノチューブ / 知的構造 / アクチュェータ・センサ / 知能ロボティクス / 構造・機能材料 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,ロボット構造材料として,スマート構造・材料システムの概念を応用することを目指し,カーポンナノチューブアクチュエータ・センサの創成方法を確立するとともに,カーポンナノチューブをベースとした知的骨構造システムに関する製造および機械的特性評価,センサおよびアクチュエータ機能評価を行うことである.その際,スマート構造・材料システムの利点や特徴を活かした応用例として,カーボンナノチューブをベースとした知的骨構造部材を利用した2リンクロボットアームもしくはグリッパを製作し,数値計算および実証実験により,その有効性を検証するものである. 本年度の研究実績として,下記の3点が挙げられる. (1)研究動向調査(カーボンナノチューブのセンサおよびアクチュエータ利用関係) 国内外のカーボンナノチューブのセンサおよびアクチュエータ利用に関する文献もしくは技術資料を収集し,研究動向調査を行った.アクチュエータ利用に関しては数が少ないが,センサ利用に関しては,歪み計測を中心に何件か実施されている.それぞれの特徴を整理し,研究課題を明確にした. (2)2リンクロボットアームの試作および制御系の設計 試作するカーボンナノチューブベース知的構造材料の実証実験を実施するために,2リンクロボットアームを試作した.上腕に相当するリンク部材を変更することにより,材料特性の違いによる影響,知的構造材料適用の有意性および有効性の検証を行う. (3)カーボンナノチューブベースセンサー製作方法の検討 文献調査結果をもとに,カーボンナノチューブとPVDFとの複合方法に関する検討を行った.実施には至らなかったが,方向性および製作方法は明確化された.センサ機能に関しては,カーボンナノチューブの導電性を利用し,カーボンナノチューブをPVDFに対して均等に分散することにより,歪みに対する抵抗率の変化が生じることを利用する.カーボンナノチューブは,良好な温度特性を有することから,歪みゲージと比較して,優れた温度特性を有する歪みセンサとして期待される.
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