2007 Fiscal Year Annual Research Report
キャンパス配電系統を活用した電力系統実証実験システムの構築
Project/Area Number |
18560273
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
松木 純也 University of Fukui, 工学研究科, 教授 (90089110)
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Keywords | 電力工学 / 電気機器工学 / モニタリング / 分散型電源 / 電力品質 / 配電 |
Research Abstract |
電力系統において生起する種々の現象の解析は、実系統における実験が困難なことから、主として計算機シミュレーションで検討されており、実機による実証試験による確認はあまりなされていない。しかし、実際の電力機器は必ずしも正確に等価的な数学モデルで置き換えることが出来るわけではなく、等価モデルに基づくシミュレーションは精度的に限界があり万能ではない。系統に生起する実現象の把握が、実験室規模で容易に行えることの利点は電カシステムの研究において甚だ大きい意義がある。そこで本研究では、キャンパス配電系統を活用して従来にない大規模な電力系統実証実験システムを構築し、これを用いて送電系統並びに配電系統の諸課題に対する具体的な対策を実証的に検討している。 平成19年度に得られた主な結果は次の通りである。 1.平成18年度に引き続き、FACTS機器(TCSC)のインターネットを介したオンラインデジタル制御方式の検討を行い、電力系統安定度向上のためのTCSCのパラメータをリアルタイムで最適調整する方法を検討した。 2.ネットワーク情報端末NCTを用いてキャンパス配電系統の電力情報の収集と電力品質評価を行い、配電系統における高調波や三相不平衡の季節変化の実態と、上位系統への高調波伝搬過程を明らかにした。3.電力品質向上を目的として、キャンパス配電系統において単相負荷繋ぎ換え実験を実施し、その効果を定量的に明らかにした。
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