2006 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー高度利用に向けた電力貯蔵用大容量電気二重層キャパシタの実用化
Project/Area Number |
18560280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
大坪 昌久 宮崎大学, 工学部, 教授 (90041011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 親久 宮崎大学, 工学部, 教授 (20037881)
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Keywords | エネルギー高度利用 / 電力貯蔵 / 電気二重層キャパシタ / 新エネルギー / ケッチェンブラック / カーボンナノチューブ |
Research Abstract |
電気二重層キャパシタ(以下キャパシタ)の分極性電極に配合される導電性カーボンブラックに、ナノ構造多孔体のケッチェンブラックを用いることにより、通常の導電性カーボンブラックとして使用されるアセチレンブラック(消耗品として購入した)を配合したキャパシタの特性と比較して、静電容量が約2倍になることを示した。また、キャパシタ内部の空間電荷分布測定の結果からも、ケッチェンブラックを配合したキャパシタの蓄積電荷密度がアセチレンブラックを配合したキャパシタと比較して高いことが分かり、ケッチェンブラックが有する細孔に電荷が蓄積されていることを示すことができた。この結果は、欧文ジャーナルSurface Coating Technology, Vol.201, No.9-11, PP.5392-5395, 2007に"Space charge behaviors of electric double layer capacitor with nanocomposite electrode"として掲載された。 また、キャパシタの分極性電極にカーボンナノチューブを配合し、その空間電荷分布特性を評価した結果、比表面積や細孔の大きさに対する蓄積電荷密度の関係を明らかにすることができ、今後の大容量キャパシタ開発のための新たな知見を得ることができた。この結果は、欧文ジャーナルThin Solid Film, vol.515, No.9. PP.4234-4239, 2007に、"Space Charge Distributions of an Electric Double Layer Capacitor with Carbon Nanotube Electrode"として掲載された。 さらに、窒素プラズマを用いてキャパシタ用カーボン電極の特性向上を行った結果、未処理のカーボン電極と比較してプラズマ処理を行ったカーボン電極の蓄積電荷密度が約1.5倍上昇することが分かり、応用物理学会欧文誌Japanese Journal of Applied Physics, Vol.45, No.10B, pp.8521-8524, 2006に、"Plasma Surface Treatment of Carbonaceous Materials for Application in Electric Double Layer Capacitors"として掲載され、大容量のキャパシタを開発する上での一つのプロセスとして期待される。また、窒素プラズマ処理における窒素ドープの深さについて研究を進めた結果をドイツで開催された国際学会Tenth International Conference on Plasma Surface Engineering(外国旅費として申請した)で"Surface Modification of Carbon Electrode for Electric Double Layer Capacitors"として発表し、欧文ジャーナルPlasma Processes and Polymersへの掲載が決まっている。
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Research Products
(3 results)