2006 Fiscal Year Annual Research Report
対流抑制・形状制御融液育成法による光熱ー電力変換材料シリコンゲルマニウムの開発
Project/Area Number |
18560285
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
飯田 努 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (20297625)
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Keywords | 太陽電池 / 半導体 / 環境半導体 / シリコンゲルマニウム / 結晶育成 / 熱電変換 |
Research Abstract |
本研究は、省資源・省エネルギー・環境低負荷等を視野に入れた環境低負荷系半導体である高効率太陽電池・熱電変換材料シリコン・ゲルマニウム(S_<0.5>Ge_<0.5>)を対象としている。本研究の目的は以下に示すものである。 (1).Si_<0.5>Ge_<0.5>のハンドリングおよびデバイス製作に最適な結晶育成法として、独自技術である形状制御結晶育成技術による低コスト量産化を見据えた結晶育成法の確立 (2).Si_<0.5>Ge_<0.5>基板(ウエハ)の均質・高品質化に取り組み、高効率太陽電池用途と排熱発電素子用途にかかる応用物性を明らかにする。 これらを基盤内容とする。 これらをふまえ,当該年度は, (1).従来までの実験用小型育成炉から、新規に開発した大型形状制御結晶育成炉で多結晶Si_<0.5>Ge_<0.5>の高純度・均質育成のための最適成長条件を抽出 (2).育成されたバルク基板の結晶構造評価、組成評価、熱電気的物性評価 について基礎的な所見を得ることを主として行った。その結果,以下に示す知見が得られた。 (1).育成空間を縦方向に狭空間化して、融液から直接コイン状結晶を作製することを試みた。仕込み原料組成をSi30%および40%の場合においてSi濃度50〜60%の均一組成結晶の育成が確認された。 (2).育成結晶に950℃の後熱処理を20時間施し,Si組成50±1%の均質な試料(試料厚み1mm)を得た。この試料は品質が良く,光学吸収測定において理論値通りのバンドギャップ値を得た (3).従来はバルクの結晶育成では難しいとされていたSi組成の均質な試料作製において、50±3%の範囲で均質な試料を再現性良くえられる合成プロセス条件を抽出できた。 これら知見は,最終年度に、不純物ドーピングの特性を調べる際にベースとなる成果である。
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