2006 Fiscal Year Annual Research Report
過渡安定度喪失に起因する電力系統ハイリスク事象の効率的探索
Project/Area Number |
18560293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
三木 哲志 阿南工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (70290806)
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Keywords | 電力工学 / 電力系統 / 過渡安定度 / リスク |
Research Abstract |
1.電力系統シミュレータ(HYPERSIM)を購入し、使用方法を修得した。 2.当該シミュレータを用いて必要データを収集し、ハイリス事象を確実かつ効率的に探索可能な手法を開発するために、予備的検討を行っている次の各事項について詳細に検討した。 (1)代表フォールトの選定:電力系統に発生するフォールトを漏れなく列挙し、ヒューリスティックな知識を使用したり、それらを必要に応じて模擬することによりハイリスクを生起させ得る代表フォールトを選定する。 (2)イベントツリーの生成:基準リスクより低い事象は枝刈りし、次のステップに従ってイベントツリーを作成する。1)保護装置正常動作時のイベントツリーを作成する。2)マルコフモデルを用いて保護装置の信頼度解析を行い、動作時に保護装置が故障している確率を算定する。3)保護装置故障時のイベントツリーを追加する。 (3)臨界故障除去時間関数の作成:設定事象を模擬した結果に基づいてフォールトi、ボトム事象j、不安定モードmの臨界故障除去時間関数CCT_<ijm>(W)を生成する。 (4)離散的リスク関数の生成:臨界故障除去時間関数を用いて供給支障量を求め、フォールトi、ボトム事象jの離散的リスク関数R_<ij>(W)を生成する。 (5)リスクデータの算定:i番目のフォールトが発生してから当該フォールトのj番目のボトム事象に至るまでの代表事象の負荷kにおけるリスクR_<ijk>を算定する。 (6)ハイリスク事象の同定:算定した全てのリスクデータをリスクの高い順にソートし、ハイリスクを同定する。 2.中国、台湾、韓国へ海外出張し、国際会議で研究成果を発表し、専門家のコメントを受けるとともに関連機関を訪問して研究情報を収集し、今後の研究活動に反映させた。
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Research Products
(6 results)