2007 Fiscal Year Annual Research Report
アンチモン系化合物半導体の結晶成長と高周波デバイス回路実装プロセス
Project/Area Number |
18560300
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 寿一 Japan Advanced Institute of Science and Technology, ナノマテリアルテクノロジーセンター, 准教授 (80362028)
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Keywords | 電子・電気材料 / 結晶工学 / MBE、エゴタキシャル / 半導体物性 / 電子デバイス・機器 |
Research Abstract |
Sb系狭ギャップ化合物半導体について,分子線エピタキシーによるGaAs(001)基板上InGaSb/InAlSbヘテロ接合の格子不整結晶成長を高度化し,室温で30000cm^2/V-s,低温で130000cm^2/V-sという高い電子移動度を有する二次元電子ガスを形成した。これを用いて,この二次元電子ガスの基本物性,特にRashba型ならびにDresselhaus型のスピン軌道相互作用の競合を明らかにした。また,デバイス実装プロセスについては,結晶成長装置トラブルの関係で,主にAs系狭ギャップ化合物半導体を用いた検討を行った。GaAs(001)基板上に格子不整成長したメタモルフィックInGaAs/InAlAsヘテロ構造について,AlAsナノ犠牲層の選択エッチングによるエピタキシャルリフトオフ(ELO)・異種材料基板上van der Waals貼付(VWB)を実現した。これは,メタモルフィック系に関するはじめてのELO・VWBである。これによって作製したセラミック基板上、シリコン基板上のホールバー素子は,11000cm^2/V-sという高い室温電子移動を示した。この室温電子移動度は,ELo・VWBによって作製した素子のキャリア移動度としてはこれまでで最高の値であり,格子不整結晶成長を用いた狭ギャップ化合物半導体デバイスの異種材料融合集積の可能性を示すものである。また,ELO・VWBによって得られた異種材料基板上の超薄膜デバイス層について,その光学特性評価、X線回折評価を行い,貼付状態の評価手法を確立するとともに,貼付が薄膜の物性に与える影響について知見を得た。
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