2006 Fiscal Year Annual Research Report
エバネセント波を利用した新しい近傍場超音波センサの開発
Project/Area Number |
18560324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
山田 顕 東北学院大学, 工学部, 教授 (80134021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星宮 務 東北学院大学, 工学部, 教授 (40118336)
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Keywords | 計測工学 / 先端機能デバイス / 電子デバイス・機器 / 超音波センサ / エバネセント波 / エネルギー閉じ込め共振子 / エアフィルム・ダンピング / 分布定数等価回路 |
Research Abstract |
(1)圧電横効果に対し大きな電気機械結合係数を持つLiNbo_3 140。回転Y板を用いて圧電屈曲振動子および伸び振動子を作製し、その端部付近に形成されたエバネセント音場に検知対象物を近づけ、近接距離に対する電気端子アドミタンスや共振周波数、Q値等の変化を調べた。周波数456Hzの屈曲振動子では約500μm程度以内で、また、エアフィルム・ダンピング効果を利用した周波数80〜90kHzの伸び振動子では約200μm程度以内の範囲で振動子の電気的諸特性が距離に応じて変化することが明らかになり、近接センサとしての可能性を確かめた。 (2)屈曲振動子を用いた近接センサについて、振動子と検知対象物を相対向する2枚の振動壁でモデル化し、両者間の気体の動きを流体力学および音響学の観点から理論解析した。これにより、振動壁問のギャップ部分での流動状態の変化が振動子特性の変化の原因と考えられることを明らかにした。 (3)共振周波数2MHzの厚み縦振動エネルギー閉じ込め型共振子を用い、振動振幅が指数関数的に減少する圧電板周辺領域への液体の浸漬深さと共振点での電気的コンダクタンスGの関係を詳細に調べた。その結果、およそ3mmの距離範囲で浸漬深さに対しG値がほぼ直線的に変化することが確かめられ、微少液面レベル計測への応用の可能性が明らかになった。 (4)圧電定数に分布を持つ圧電板における横効果伸び振動モードの分布定数等価回路表示を導出し、これが特定次数モードの選択的励振のモデル解析や、SAW-IDTのモデル化に適用できることを示した。
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